Coffee With Milk and Sugar 無機質なオフィスビルの林の間に、そこだけ花が咲いたような佇まいの、ガラス張りの小さなカフェバーがある。赤いテントが張り出した店先はしかつめらしい周りの景観と一線を画し、いつでもゆったりとした時間が流れていた。
昼の白い光が差し込む店内は今日も混み合って賑やかだ。くだけた雰囲気の内装に、スローテンポなBGMが心地よく長居を誘う。気候の良いいま時分は日当たりのよいテラス席が開放され、様々な年齢層の客が日光と風を浴びて思い思いに過ごしていた。さながら都会のオアシスであった。
遅めの昼食を取ろうと店を覗いたジークとライナーは、かろうじて空席を見つけ、これ幸いとカウンターに陣取った。
ランチの時間過ぎてて助かったなあ。
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