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    伊那弥彪

    ラクガキと二次創作文物置。支部にアップしたりする。

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    伊那弥彪

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    学パロ宇妓
    最近、妓が猫になってきている。

    ##宇妓
    ##学パロ

    甘えるお前、甘やかす俺放課後の美術準備室で、部屋の主が持ち込んだ大きめのソファーに座り、互いの肩をくっつけ合う2人。
    1人は部屋の主である美術教師・宇髄天元。もう1人は3年の生徒・謝花妓夫太郎。2人は特に何も話さぬまま、互いにスマホを弄っては宇髄の用意した菓子を食べたり、ペットボトルのお茶や紙パックジュースを飲んだりと個々の時間を過ごしていた。
    そんな状態に飽きてきたのか、妓夫太郎はスマホの画面を閉じ、ポフッと頭を宇髄の肩に乗せてくる。妓夫太郎のくせ毛が頬に触れ、宇髄はスマホから視線を妓夫太郎へと移す。

    「どうした?」
    「ん〜…」

    宇髄の問いに妓夫太郎は答えぬまま、頭をグリグリと宇髄の肩に押し付けてくる。まるで猫が構って欲しいような仕草をしてくる妓夫太郎に、宇髄は思わずクスッと笑ってしまう。

    「どうしたんだ〜?妓夫太郎く〜ん」
    「……分かんねぇ」

    茶化すような口調の宇髄に特に反抗せず、妓夫太郎はそのまま宇髄の胸へと頭を埋めていく。

    「甘えてぇのか?」
    「……そうかもしんねぇ」

    今日はやけに素直だな…と宇髄は一瞬目を丸くしたが、妓夫太郎の愛らしさにすぐ様目を細めた微笑みを浮かべて、甘えてくるその肩を抱き寄せる。

    「んじゃ、お前からキスしてくれるか?」
    「…ん」

    微笑みを浮かべている宇髄に、妓夫太郎は唇を重ねていく。
    本当に今日は素直だな…と宇髄は思いながら、妓夫太郎からのキスを堪能する。
    いつもは宇髄から舌を侵入させていくが、今日は妓夫太郎から。舌を侵入させて、舌を絡ませて。クチュクチュと唾液の混ざる音を鳴らして、吐息も混ざらせていく。
    目を閉じながら口内を犯してくる妓夫太郎を宇髄は目を細めて見つめ続ける。その目元に薄っすらと微笑みを浮かべて。
     
    (そろそろ俺からも絡ませてやっか)

    妓夫太郎のいじらしく頑張る姿に触発され、宇髄はいつものように妓夫太郎の舌にねっとりと舌を絡ませていく。それは妓夫太郎の絡み方とは違う少し淫靡な絡み方。その舌使いに、妓夫太郎はビクッと小さく震えては宇髄の胸元をぎゅっと握り締める。

    「ぁっ…ふ、ぁッ…」

    唇の隙間から漏れる妓夫太郎の吐息と声。紅潮していく頬がより愛らしくて宇髄は執拗に妓夫太郎の口内を責めていく。

    「んっ…ん、んあぁッ…ぁっ…」

    キスだけなのにまるでSEXをしているかのような声を上げ、妓夫太郎は薄っすらと瞼を開く。そこから覗く天色の瞳は蕩けているかのように潤んでいた。愛しい妓夫太郎の妖艶な姿に、理性の危機を感じた宇髄は名残惜しくはあったが、唇を離しキスを終える。

    「あっ…」

    離れていく唇に妓夫太郎の舌は名残惜しそうに糸を引く。その糸は唇に垂れては唇を光らせ、その光る妓夫太郎の唇に宇髄は触れるだけのキスをして垂れる雫を拭い取る。
    ハァハァと熱い息を吐きながら、妓夫太郎はその潤んで瞳でジッと宇髄を見つめてくる。まだ足らないと言わんばかりのその瞳に、宇髄は「俺の理性が保たん」と本心を語るが、

    「…SEX、してくれても構わねぇのに」
    「それはまだしねぇって言ってんだろ?俺の今までの苦労を水の泡にする気か?」

    身体の関係を逸る妓夫太郎は宇髄の返答に不服そうに口を尖らせる。
    大切な存在だからこそ大事にしたい自分の気持ちを分かって欲しいと宇髄は苦笑を浮かべ、妓夫太郎の背中に腕を回してはポンポンと背中を叩く。そのあやすような優しい大きな手に、妓夫太郎は大人しく抱かれて宇髄の胸に再び顔を埋めていく。
    そんな妓夫太郎に宇髄の男心は燻られる。もっと甘やかしたい、と。

    「SEX以外なら、何でもしてやっからよ」
    「…んじゃ、またラーメン奢ってくれ」
    「おう。いつでも奢ってやらぁ」
    「今度一緒にツーリング行ってくれ」
    「良いねぇ。一緒に少し遠出してみるか」
    「不死川に梅の補習免除してくれるよう言ってくれ」
    「そりゃ無理だ」
    「チッ…」
    「寧ろ出来ると思ってたのかそれ」
    「無理とは思ってたけどよぉ…可愛い恋人の為ならしてくれっかなぁって」

    少し残念そうに告げてくる妓夫太郎に、宇髄は嘘でも善処すると言った方が良かったか?と反省する。

    「悪かった。補習の件はどうにもできねぇが、お前を甘やかす事はできっから、今日は思う存分甘えろよ」
    「…んじゃSEX」
    「だからそれはできねぇって」
    「…んじゃもう一回キス」
    「おう。俺の理性が保つ限りな」

    ニコッと笑って宇髄は妓夫太郎へ再び唇を重ねていく。今度はその身体を優しく抱き締め、互いの体温が伝わるよう密着させて。
    妓夫太郎もまた宇髄の体温を感じたくて宇髄の背中に腕を回し身体を密着させていく。

    (本当に今日は甘えてぇんだな)

    積極的な妓夫太郎に宇髄は微笑む。

    どこまでも可愛くて、どこまでも愛おしくて…
    本当、理性保つのに苦労してんだぞ、俺は…

    それでも可愛い恋人が甘えてくれるなら、俺は喜んで甘やかすさ…と、宇髄は濃厚な口づけを妓夫太郎へ贈る。
    互いの体温を感じ合いながら、時間の許す限り2人は甘い一時を堪能していく。誰にも邪魔されないこの部屋で…。
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