フォーチュンドール3章6話「待ちやがれ!」
雨は凛太郎を追いかけていた。しかし、ただただ走っても一行に距離が縮まりそうになく、雨に遠方に対する攻撃がないため、ここままでは逃がしてしまう可能性がある。雨はパーカーの袖に腕を通した。そして、念力を使い自分自身を宙に浮かせ一気に距離を詰める。その速さで思いっきり凛太郎に殴りかかろうとするが、凛太郎はそれに気付いたのか、振り向き、左の黄色の目を輝かせて、光属性魔法で壁を作り、雨の攻撃を防御した。雨は一歩下がり、体制を整え、もう一度攻撃を繰り出す。すると凛太郎は左目の色を赤く変え、炎属性魔法を繰り出し、雨の拳に火をつけた。雨は苦しそうな顔をし、腕の火を振り払っていると、今度は凛太郎の左目が茶色に変わる。地属性魔法で地面を細かくめくり、雨と距離を置き、再び逃げようとするが、それを雨が許さない。雨は念力でめくられた地面を浮かせ、凛太郎のほうに投げつけ、一歩踏み出そうとしたが、何かに足をとられる。足元を見ると左足に太い木の蔦が絡まっていた。凛太郎は左目を緑色に染めて、にやりと笑う。
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