ブルーローズの運命(冒頭部)高校二年目も終わりに近づいたある日、颯砂とイノリ、そして幼馴染の彼女と四人で学食を食べていた時のことだった。いつも通り颯砂はうどん、イノリはハンバーガー、俺と彼女は同じもり蕎麦を食べていた。
「な、イノリ。オレたち、お邪魔なのか?」
すると、俺の隣に座る颯砂がからかうように言う。
「ええ。正直、居心地は良くないですね」
颯砂のからかいに乗るように逆隣に座るイノリも言う。
「え、どうしたの?」
そんな颯砂とイノリの言葉に首を傾げる俺の向かいに座っている彼女。
「だってさ、おまえたち今、イイ感じなんだろ?」
颯砂は向かい合っている俺と彼女を交互に見て言う。
「は……? 颯砂、それどういうことだよ?」
俺は颯砂の言うことが気に入らない。
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