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    はなだ

    基本的にえちとにょた用

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    はなだ

    DOODLE帝幻の序盤 ダイチャンの恋愛観 ゅめ一切出てこない色恋とは程遠い帝統にも、これまでの20年で形成されてきた恋愛観というものはあった。告白とはこんなものだろうと、スクリーン越しに、退屈な世話人の噂話に、経験はないながらも想像するものがあった。

    たとえば白黒のメロドラマ。古臭いバルコニーで粧し込んだ男女がグラスを傾けて唇を寄せ合う。
    たとえば誰かのお見合い結婚。どこかの料亭で上品な食事を間に挟んで向き合い、しずしずと庭を歩きながら事前に家に決められていた台詞を言い合う。

    どちらにも一度も帝統の興味が向かうことはなかった。べたべたとしたスキンシップは鬱陶しくて嫌いだし、本人の意思が介在しない見合い話は以ての外だった。嫌いなだけなら目に入れなければ良いものの、そんな恋愛観を崇拝する祖母が毎日のようにお前も将来こうなるのだと押し付けてくるものだから、無関心と嫌悪がむくむくと膨れ上がる。家を出た後、賭場やパチで新たな情報源を得ても、既に知る価値のないものとして左から右に聞き流していたし、それ以降偏った知識のアップデートがなされることもなかった。最早シブヤの奔放な恋愛にすら好奇心も何も感じない。ギャンブル以外を遮断した生活は帝統にとってこれ以上 786