直心ひとつ・リーバル 古代シーカー文明の解明と技術応用のためにハイラル王国が建設したという王立古代研究所。研究は日の光を良しとしないのか、内部は意図的に窓の少ない作りになっており、昼であっても薄暗くなっている。とりわけ夜目の利かないリトにとっては不得手な場所である。
それは、リト族一の戦士にして古代遺物である神獣ヴァ・メドーの繰り手であるこの僕も例外ではなく。
通された部屋の中にある、唯一の光源であるランプの明かりを頼りに目を凝らすと、ようやくここを訪れた目的の姿が見えてくる。
細身のハイリア人体型に長く伸ばした髪、それから暗い視界の中でも異彩を放つハイラル王家を象徴する青。小さく息をついて腰元に括り付けたポーチの中に手をやり、手紙を取り出す。
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