星の夜、君とふたりきり 二人分の足音だけが響く夜。
二時間前に終わる筈だった防衛任務は交代直前のトリオン兵襲撃によって思った以上に長引いてしまった。
最後のトリオン兵を切り倒して、オペレーターに報告を終えた私は息を吐く。
元々今日は完全休日だったけど、急遽欠員が出たという事で私に白羽の矢が立った。友達と遊ぶ予定も、出掛ける予定も特に何も無かったから簡単に頷いたのだけど、流石に此処まで長引くとは思わなかった。突然の襲撃故に仕方が無い所もあるが、見たかったドラマの第一話が見れなかった事が残念だった。
そんな落ち込んでいる私の所に姐さん。と自分を呼ぶ声が聞こえた。掛け声に振り向けば私の弟弟子でもある太刀川慶が立っていた。
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