なし- 花垣武道は幸せです。(仮) -
あれは確か、しんしんと雪が降り積る寒い寒い日だったと思う。
とっくのとうに日は暮れて、そろそろ日付が変わった頃。
そんな夜も深い時間。
今にも崩れそうなボロアパートの階段。下から二段目にうつらうつらと眠そうに座ってそこにいた。
自身のバイクショップ、【S.S MOTOR】でのバイクのメンテが長引いて、腹が減った真一郎はタバコのついでに夜食を買いに出かけたところだった。
最近いつも通っていたコンビニが愛用している銘柄のタバコの販売を辞めたため、致し方なく前とは反対側のコンビニへ行くはめになっている。
このクソ寒い夜中に遠いコンビニまで歩かせやがって…と、オリオン座めがけて独りごちている時に、見つけた。
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