手のひら手のひら
ふと隣に座るキバナの手が見えた。机の上に乗っている彼の手はその身長に見合って大きい。モンスターボールを2個持ちできるぐらいだ、一般のトレーナーでは1個持つので精一杯だと言うとどれだけ大きいのか伝わるだろう。
彼の手に自分の手を触らない程度に近付けて横にそっと並べてみる。やはり自分の手より大きい。
「何してんの?ダンデ?」
並んだ手は整列を乱しキバナの手は俺の手をちょんちょんと控えめに触れてくる。
手から視線を外して彼を見ると右手で頬杖をつきながら小さく笑っている。
「いや、君の手を見ていてすごく大きいなと」
「手?まぁ、俺様の手人よりと大きいもんなぁ」
「触ってみてもいいか」
「ん、ドーゾ」
おずおずとキバナの手を両手で握り自分の手のひらと合わせてみた。俺の手も骨太でガッシリして大きい方だと思うが、こうやって合わせてみるとより大きさが分かる。
1420