ある日の大包平が猫とネズミを見た話 テレビから音がしている。
正確には大型モニターに電源が入ったままになっており、そこに出力されている映像が過去のテレビジョン放映で、その音が出ていた。
本丸の大広間は60畳をゆうに超える広さで、所属している全刀剣男士の招集や皆が集っての宴会などに使用される。そこには大包平の背丈ほどある大型モニターも併設されていて、作戦会議の大地図を出力したり、過去の出陣の映像を自由に見ることができた。無論テレビも映る。
画像を走査、電送する「放映」というものが始まった来し方から今までのテレビジョン映像すべてがこのモニターに出力することができる。そして、今映っているのは200年前ほどの報道番組のようだった。おそらく、朝の。
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