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    refrain0411

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    takami180

    PROGRESS続長編曦澄1
    あなたの名を呼びたい
     山門の手前に白い校服を見つけて、江澄は眉をひそめた。それまでよりも大股でずんずんと進み、笑顔で拱手する藍曦臣の前に立つ。
    「何故、ここにあなたがいる!」
    「あなたに会えるのが楽しみで」
    「俺はあなたの見舞いに来たんだ。その本人が出迎えちゃだめだろう!」
     猾猿の封じ込めに成功して十日、江澄ははるばる蓮花塢から雲深不知処に出向いていた。
     幸い雲夢は遠く、猾猿の災禍は及んでいない。一方、姑蘇の地は大荒れで、例年並みに戻った気候が、さらに作物の育成に悪影響を与えている。
     江澄は江宗主として、藍宗主に見舞いを出した。小麦や稗も大量に送ってある。
     その礼状とともに、藍曦臣から江澄宛の文が届いた。怪我の様子をうかがい、健康を祈る文面には一言も会いたいとは書いていなかった。同様に、藍曦臣自身の怪我についても触れていない。
     江澄は即座に返事をしたためた。
     三日後に見舞いに行く、と。
    「もう痛みはありません。ご心配をおかけしました」
     寒室に通されると、藍曦臣はてきぱきと茶を用意した。「いらないから大人しくしていろ」という江澄の苛立ちには、笑顔で「まあまあ」と返されただけだ。
    「それよりも、 1880

    takami180

    DONE曦澄ワンドロワンライ
    第六回お題「願い事」

    恋人関係曦澄、それぞれの願い事。
    ラスト、下からみんなに見守られてます。
     ――とうとう姑蘇藍氏の宗主が嫁を取るのだって。
     巷間に噂が行き交うようになったのは数日前のことだった。
     おそらく姑蘇から広がったその噂はあっという間に雲夢にまでやってきた。町の人々はおかしく話し合い、額を突き合わせては相手は誰かと言い合った。
     当然、その噂は雲夢江氏の宗主の耳にも届いた。
     江澄は鼻で笑っただけだった。

     ところが、江澄が噂を耳にしたその数日後、姑蘇からはるばる客がやってきた。
     その客は天子笑の甕を揺らして、「飲もうぜ」と江澄の私室に上がり込んだ。
    「何故、お前が来る。含光君はどうした」
    「藍湛はお留守番。いいから、いいから」
    「天子笑はひと甕だけか。足りぬだろう。次はもっと持ってこい」
    「雲夢の酒が飲みたいんだよ。これはお前の分。俺はいつも飲んでるからな」
     江澄は遠慮せずに天子笑を盃に注いだ。
     魏無羨は相変わらず甕の口から直接酒を飲む。
     しばらくは二人ともが無言であった。落花生の殻がただ積まれていく。
    「なあ、噂なんて気にするなよ」
     だしぬけに魏無羨が言った。
    「気にしていない」
    「嘘だね。じゃあ、なんで、沢蕪君に別れようなんて文を出したんだ」
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