愛を知らない君に鳥が囀って雲ひとつない空。
本来ならば1日の始まりとして気持ちの良い朝のはずなのに、寝不足の目にはしょぼしょぼと眩しく映る。
朝日が目に痛く、今開けたばかりのカーテンを直ぐに閉めて1階へと向かう。
近々コラボ配信があり、事前の打ち合わせの前に自分の最終確認や調整を済ませておきたくて早めに起きたのだが、如何せん寝る時間が遅すぎた。
興が乗ってしまうと時間を忘れて没頭してしまうのは悪い癖だな、と思いながらコーヒーでも飲んで無理矢理にでも頭を覚醒させようとキッチンに行けば、カウンターにこの時間には珍しい姿。
「ファルガー…珍しく早いね。それに朝からお酒?」
「Ah〜……実は寝てない。」
ラフな格好で気だるげにグラスを揺らす様が朝日とミスマッチだな、と思っていたが成程そういう事か。
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