夕方から夜に変わる頃、太一と莇が学校から帰宅してリビングに向かうと、リビングのソファで臣がアルバムを広げていた。
「ただいまー。臣クン、何してるんスか?」
「ああ、太一と莇か。おかえり。写真をアルバムに入れてたら、今までのアルバム見つけて…。」
「見返してたのか?」
「あはは、そういうこと。つい懐かしんじゃって。」
テーブルには何冊ものアルバムがあった。太一と莇もソファに座り、それぞれ気になったアルバムを手に取る。
「かなり増えたッスね。…あ!これ、この前6人で撮った写真だ!」
「こっちは、昨年の地方公演の時だな。懐かしい。」
今までの公演や季節ごとの思い出を懐かしみながら見ていると、莇がふとしたことに気づく。
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