エ⁉︎こういうの〜シリーズ るんたった、そんな効果音がしそうなほどに機嫌よく万次郎は歩き慣れた道を歩く。最近見つけた絶好のサボり場所は大層万次郎を楽しませてくれた。今日も今日とて温かく昼寝日和だというのにたたき起こしてくれた右腕から逃げ出して最近お気に入りの店へと足を運んだのだった。
「タケミっちいるかなー」
万次郎のお目当てである武道が今日勤務していることは知っている。(万次郎が武道から無理矢理シフトを強奪したともいう)武道が勤務の日を狙って訪れてはいるが、たまに休憩に入っていていなかったりするのだ。まぁそんな時はスマホを取りだして武道に連絡するだけなので、なんの問題もないのだが。
自動ドアをくぐってさして広くもない店内を見渡す。入口から正面に見えるレジにはお目当ての人物の姿は見えない。戻ってきたDVDを戻しているとか、休憩でいないとか、レジにいないことはままあるので万次郎はグルリと店内を歩き回る。
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