変わりゆく陽光死の瀬戸際に巡り会う運命は数奇で、どうしようもなく僕を歪ませた。
図書館に向かう昼下がりの中庭は穏やかに風が凪いでいく。
自身にはあまりに似つかわしくなくてその場から距離を取ろうと急足で図書館へと歩みを進める。
どうにも新しく補充された魔法使いは素質はあるが未熟な面が散見され放っておきたかったが自身が許さなかった。
(やっと解放されると思っていたのに)
何からかはとにかく色々だ。
木漏れ日が漏れる木々の下、レンガ道、程よく手入れされた草花。
薬草でもなんでもないただの鑑賞用の花。
レンガ道の先には魔法の練習に馬車を動かすミチルと応援するルチル、見守るレノックスとフィガロ。
日向の中随分とイメージとのギャップが激しい光景。
2531