過去ログ13あの日はよく晴れていたのをよく覚えている。
雲ひとつなくて、空はどこまでも青く澄み渡っていて、今日みたいな日は洗濯物がよく乾くと母親のエヴァが笑いかけてくれたのをバージルはよく覚えていた。あの日はダンテもやたら上機嫌で、バージルにチャンバラをやろうと模擬刀を持ち出して後をついて回っていた。バージルはそんな弟を煩わしいと思っていた。
チャンバラも嫌いではなかったが、本を読みたいときにチャンバラを誘われるのは決して愉快なものではなかった。
本を読もうとソファーに腰をかけてもちょっかいを出してきたダンテのせいで喧嘩が始まることだって少なくはない。それをきっかけに取っ組み合いの喧嘩をしたせいで、本のページがよれたり破けてしまったことだってあったのだ。
4329