愛の遺言を君に捧ぐ2一年で出場したインターハイの後、一ヶ月半の辛いリハビリを経て、花道はようやく部活に復帰した。
「待たせたな諸君!天才バスケットマン・桜木花道が戻ったぞ!どうだどうだ恋しかっただろう!」
体育館中に響く声で華々しく宣言をした。その途端にワッと駆け寄って来る仲間たちを見て、花道は豪快に笑いながらも、本当はこみ上げる涙を堪えていた。嬉しかったからだ。自分が必死で身につけたバスケの技術は、きっとほとんど失われていると分かっていた。それに、復帰といってもまだ制限が多く、しばらくは基礎練しかできないことも分かっていた。それでも、心の底から嬉しかった。大好きなバスケをまたできるのが、嬉しくて嬉しくて仕方がなかったのだ。
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