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    KkKk_PONLOVE

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    KkKk_PONLOVE

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    ※ twst attention ( ‘д‘⊂彡☆))Д´)
    ・監督生の性別は女性です。
    ・捏造満載の設定なので、独自的な設定や細かいことが気になる方にはお勧めできません。
    ・キャラの口調・性格がオバブロ気味です。
    ・文章が支離滅裂かも知れません。

    以上をお読みいただき、大丈夫であればどうぞお進みください。

    この先もずっとキミといたい。.
    今日は三年目の結婚記念日。
    その日デュースは薔薇の国で美味しいと評判のケーキ屋さんで予約していたケーキを引き取り花屋にて九本の薔薇を買い、監督生、いや今はデュースの奥さんだ。
    奥さんがいる自分たちの家へと早足で向かった。
    新婚の頃は、仕事が忙しく中々時間のとれない日々があったが、三年目になると自身の時間をとることを覚えれるようになった。
    「ただいま!」
    玄関を開ければ出迎えてくれる君の声は聞こえず。
    「××」
    誰もいない真っ暗な部屋の中、君は何処にもいなかった。
    その日最愛の君は、この世界から消えた。


    「監督生がいなくなった!?」
    「・・・あぁ」
    「あぁ、っておま!魔法執行官様なんだろ、ならすぐに居場所とか分かるんじゃねぇのかよ」
    「探したさ。でも見つからないんだ。魔法解析官のエースなら居場所特定できるか?」
    「いや無理だわ、すまん」

    あれから監督生が居なくなってから一週間もの時間が経過していた。彼は自分の持つカード全てを駆使して彼女を捜索した。
    学生の頃から何かとトラブルに巻き込まれる彼女の事だから、また何かに巻き込まれたのだと。
    だがしかし何処にも彼女の痕跡はなかった。
    それはまるで初めから彼女が此処には存在していなかったかのように。

    そんな筈はない、とデュースはもう一人のマブであるエースに連絡をとった。
    もしかしたら彼が彼女を匿ってるのではと微かな期待を持ったが、それは無惨に砕け散った。
    「まーた厄介ごとに巻き込まれたのかよ、ほんと監督生って巻き込まれ体質でよな」
    「元、だ。いまは僕の奥さんだ」
    「はいはい」

    「・・・怪我とかしてないといいんだが」
    左手に嵌めている結婚指輪を撫でながらデュースは心配気に呟く。目下にはうっすらと隈ができており、衣服も少しだけヨレていた。
    「とりあえず俺も協力するから、監督生を見つけだそうぜ」
    「ありがとう、エース」

    エースへの助力を得たデュースは今一度彼女の痕跡を探した。
    彼女が消えた結婚記念日。
    その日の足取りを隈なく探したが、まるで魔法がかけられているかのように監督生の痕跡は消えていた。
    しかもそれだけではない。

    「××?それはハーツラビュルの寮生かい?違う?すまないが僕には分からないね」
    「監督生?うーん、そんな子いたか?」
    「エーデュースちゃん、久しぶり〜!え?監督生?けーくんのマジカメにそんな子いないけど」

    「久しぶりだな、お前ら。監督生?いや聞いたことないな」
    「僕たちの母校でそんな子、いたっけ?」
    「××だと?そんなヤツ知らんぞ‼︎」

    「どうなってんだよ」
    エースは青褪めながら頭を抱えた。
    監督生の痕跡だけでなく、存在までもが消えていた。
    リドルを筆頭にはトレイやケイト、ジャックたちさえも彼女を忘れている。

    「ドラゴニア先輩やシュラウド先輩なら何か分かるかもしれない!」
    「あー、確かに。あの二人なら分かるかもな」
    エースはオルトを通じてイデアへ連絡をとり、デュースはマレウスへと連絡をとった。
    だが彼等もまた、監督生の存在を忘れていた。

    「なんで皆んな監督生のことを忘れてるんだ」
    デュースはこんなにも鮮明に彼女のことを覚えているのに。
    告白したときも。元の世界ではなくデュースを選んでくれた瞬間を。魔法執行官への夢を叶え、一緒に喜んでくれたあの日を。
    誰よりも幸せにすると誓い、結婚式を挙げた思い出を、デュースは覚えている。
    「そうだ!グリム!あと学園長は⁉︎」
    「もう連絡した、でも来ていないって」
    「来てないってことはアイツを覚えるって事だろ、なら何かヒントがあるかも知れない」
    エースの言葉に確かに納得する。
    あの妖精王や冥府の番人さえも彼女の存在を忘れていたのに、グリムと学園長は家出ととらえたのか来ていないと返答をしたのだ。

    この件には魔法が絡んでいるに違いない、それもとても悪質な。
    「待ってろ、××。必ず見つけるから」


    「ふなッ!子分が消えたってどういう事なんだゾ!?」
    グリムと学園長に連絡をつけ、訪れたのは母校であるNRC。
    学園長室で待っていた彼らに状況を説明すればグリムは飛び上がり、学園長も難しい表情を浮かべていた。
    「しかも私達以外全員が監督生さんのことを忘れているのも、不可解ですね」

    「他の先生方にも確認してみましょう」
    そう言って学園長は杖を振って、在籍しているクルーウェルやトレイン、バルガス、そしてサムに連絡をとった。

    不思議なことにNRCに在籍している先生たちは皆んな監督生を覚えていた。

    「お二人とも、オンボロ寮に行ってみてください。あそこは監督生さんと縁がある場所です。なにか手がかりがあるかも知れません」
    「オレ様も行くんだゾ!」
    「ならグリム君は私は一緒に鏡の間へ向かいましょう。鏡の間はキミと監督生さんが最初に出会った場所ですからね」

    学園長の指示によってデュース達は懐かしいオンボロ寮へ向かった。
    そこには未だゴースト達が住み着いており、久しぶりに訪れた二人を歓迎した。
    「久しぶりだね、二人とも」
    「大きくなったなぁ」
    「グリ坊たちは元気かい?」

    「聞きたいことがあるんだ、この一週間変わったことはなかったか?」
    ゴーストたちは互いに顔を見合わせて首を傾げていたが一匹のゴーストが「そう言えば」と話し出した。
    「いつだったかは思い出せないが、グリ坊たちがいた部屋の鏡が時々光るんだ」
    「「!?」」
    「近づいてみたんだが、ワシらが消えちまいそうなほど眩しくてな。あれ以来近寄らないようにしてるんだ」
    ずっと前、彼女がこのオンボロ寮に居たとき話していた。部屋の鏡が光って中に誰かいた、と。
    もしかしたら、その鏡が原因なのかも知れない。
    デュースとエースは事実を確かめるために、彼女が住んでいた部屋へと向かった。

    部屋はゴーストが近寄らなくなった所為なのか少し埃が多かった。
    だが問題の鏡も光ることもなく何もない空間しかなかった。もしかしたら夜に起こるのかも知れないと、デュースはオンボロ寮に張り込みをする事にした。

    エースは仕事の都合でその日は帰ることになった。学園を離れたら彼女を忘れるのではと懸念していたがこればかりは賭けるしかなかった。
    その日の晩、イビキをたてて眠るグリムの側でデュースはスマホに残された沢山の思い出を見ていた。
    寝顔や笑った顔、出掛けた先ではしゃぐ姿など。ちゃんとデュースのスマホには監督生がいた証がちゃんと残っている。
    「××」
    早く彼女に会いたい。
    そんな想いを込めてデュースは監督生の名を呼んだ。そのとき、真っ暗な部屋の中で光が現れた。
    慌てて部屋の鏡を見れば眩い光を発している。デュースは側にいたグリムを揺さぶるのだが全く起きる気配がない。
    仕方ないと慎重に鏡へと近づくと光の先に見えた姿にデュースは目を見開いた。

    光の先には、デュースが探していた監督生の姿があったからだ。

    「××!!」
    名を叫び、デュースは監督生に向けて手を伸ばした。だがその手は彼女に触れることなく鏡によって阻まれてしまう。
    叩き割る勢いで鏡を叩き、監督生の名を叫ぶが彼女が振り返ることはない。

    そのとき、鏡の中にいる監督生が動いた。
    彼女はデュースから離れるように前に歩き出す。
    遠ざかる背に「違う!コッチだ‼︎そっちじゃない!」と必死に呼びかけるが監督生は決して歩みを止めない。
    すると監督生の歩く先に誰かがいた。
    それは二つの影。遠い所為か姿がボヤけているのに監督生が近づくことで、その姿は鮮明に現れていく。

    そこにいたのは二人の老齢の男女だった。
    彼等の顔や眼差しが、何処か監督生に似ている。
    監督生は両手を広げて二人に飛びついた。
    声は聞こえないが何度も何度も泣きながら声を荒げている。
    老齢の男女もまた目に涙を浮かべながら監督生を大事に、大切に離さないと言わんばかりに抱きしめていた。

    デュースは彼等が誰なのか分かってしまった。
    あの人達は監督生の、彼女の両親なんだ、と。

    監督生は元の世界よりデュースを選んでくれた。だが決して元の世界へ未練が全くないワケではない。
    自身のウェディングドレス姿を家族に見せたかったと心残りを持っていた事をデュースは知っていた。

    ようやく家族と出会えたのだ。
    喜ばしいことなのに、祝福してあげるべきなのに。
    「い、やだ」
    デュースの口から漏れたのは事実を拒絶する言葉だった。

    「××は僕の妻、なんだ!返してくれ、返せ!××を僕に返してくれ!!」
    家族と引き離される辛さをデュースは知らない。
    でも大切な家族を残して別の世界で暮らす選択がどれほど辛く思い悩んだかはデュースは知っている。
    だからデュースは監督生と結婚するとき、彼女の世界にいる両親に声が届かないと分かりながらも誓ったのだ。
    必ず幸せにする、と。
    デュースの手で監督生を、××を幸せにすると誓ったのだ。

    『 デュース、愛してる 』

    記憶の中で笑う君の姿と声にデュースは目から涙が溢れ出る。鏡の光は徐々に弱まっていくと監督生や両親の姿も遠のいてしまう。
    デュースはダメだ、と必死に鏡を叩きつけながら監督生の名を叫んだ。

    「いやだ、監督生!行くな!行かないでくれ!××!」

    光は途切れ、鏡の中にいた監督生の姿は暗闇に消える。
    デュースは静かに崩れ落ち膝をついた。
    いつの間にか夜が明け日差しがカーテンの隙間から入り込み薄暗い部屋を微かに照らす。
    薬指に残る結婚指輪に触れながらデュースは泣いた。もう自分の手に戻ることのない彼女を思い出しながら、泣いた。

    翌日、監督生の存在はデュースを残し皆んなが忘れていた。
    「デュース、おま何処にいんだよ?!は?監督生?誰それ?」
    「ふなッ!なんでオレ様オンボロ寮にいるんだゾ?ふな?子分?誰なんだゾ、それ」
    「監督生さん、ですか?そんな子、我が校にいたでしょうか?」

    深い絶望がデュースに突き刺さる。
    何故デュースだけが監督生を覚えているのか、分からない。
    もしかしたら彼女の夫という縁が、監督生を忘れる呪いから免れているのかも知れない。

    だがそれは、いまのデュースにとっては何よりも辛い事実でもあった。

    これが学生の頃であればデュースは泣きながらも自分だけは彼女を覚えていようとしただろう。
    だがデュースは監督生を深く愛していた。
    心から愛していたのだ。
    もう彼女を忘れずに生きていくなんて出来ない。

    スマホも写真立てにも監督生の姿は消えていた。
    残されたのは左手にある結婚指輪だけ。
    もしかしから、コレを外せばデュースもエース達と同じく監督生のことを忘れてしまうのかも知れない。
    「・・・・」
    デュースはそっと結婚指輪に手をかけた。






    『デュース』
    「・・・ッ!?」
    『デュース、お願い。・・・して』
    「監督生?」
    突然聞こえる監督生の声に、デュースは戸惑いながら周囲を見渡した。
    『お願い、お・・・デュース。私を・・ないで』
    「どこだ!何処にいるんだ!」
    泣いて懇願する声にデュースは必死に監督生を見つけようと見渡す。こんなときこそ焦ってはいけないと上官から言われているのに、今のデュースはその教えが抜け落ちてしまっていた。

    そのとき、突如世界が歪み始めた。
    足元もぐらつきデュースはバランスを崩してしまう。一体何がどうなっているのか。
    混乱する中でも、監督生の必死の声がデュースを呼びつつけていた。
    まさかコレが監督生を忘れた魔法の正体ではとデュースは焦りを見せる。
    「××、僕は絶対に忘れない!どこにいても必ず迎えにいく!だから!」
    すでに周りの景色は歪み、残されたのはデュースただ一人。
    絶対忘れないと強い意思で歪んだ景色を睨み飲み込まれる中、再び監督生の声が届いた。

    『お願い、デュース。目を覚まして』
    「・・・えっ」
    その瞬間、世界が溶けた。


    目を開けたとき、真っ先に視界に飛び込んだのは瞼を赤く腫らし泣いている監督生の顔だった。
    「デュース!」
    「!先生‼︎先生を呼んで下さい!うちの息子が‼︎」
    離れた先から聞こえたのは、聞き慣れた母親の声。デュースはぼんやりとした意識の中、なにがどうなっているのか全く分からなかった。
    だけど。
    「 」
    枯れた声で監督生の名前を呼び手を伸ばす。
    すると彼女はすぐにデュースの手を握り返してくれた。繋がれた左手にはお互いの結婚指輪が光に反射して輝いてる。
    その温もりを確かめるようにデュースは強く握りしめた。きっと監督生はデュースに強く握られて痛かったろうに、嫌がることもなく愛しそうにデュースの手に口付けてた。


    「え、僕は一月も眠っていたのか?」
    デュースが目覚めてから翌日。
    状況が全く把握出来ないデュースに見舞いに来てくれたエースが事細かく教えてくれた。
    三年目の結婚記念日にデュースは事故にあった。
    記念日だったその日も残業となり、家で待っている監督生に謝罪の電話をしていたそうだ。
    何とか事件を解決し署を飛び出し閉店間際の店にに駆け込み花とケーキを買い急いで帰宅していた。
    だが目前でひったくり事件が起き、デュースは犯人逮捕へ駆け出した。
    そのとき逃げようとした犯人のバイクと接触事故が起きてしまったと言う。
    「犯人が魔法を使った痕跡があって、多分その影響で寝たきりになってたんだと思うんだわ」
    「そんなことが」
    「そんな事がって当事者でしょうが」
    全く、と呆れながらも彼もまたデュースを心配していたのか目の下に隈を作っていた。隣にいる監督生もまたエースと同じように目の下に隈が出来ていて。
    「デュースが目を覚まして良かった」
    心から安堵した表情を見せる監督生にデュースは泣きそうになり強く愛しい人を抱きしめた。
    「ごめん、ずっと待っててくれたんだよな」
    「うん、でもいいの。デュースが目覚めてくれたから・・・・もう、いいの」
    涙声と背中に回された腕にデュースは今一度その温もりを噛み締めるように力を込めた。


    デュースが目覚めてから検査やリハビリなど慌しい日々が流れ、ようやく退院の目処がたった。

    「じゃあ下に車持ってくるね」
    「あぁ」
    荷物を手に病室を先に出た監督生に、デュースも残りの荷物を手に出て行こうとした矢先、視線を感じた。
    職業柄、視線に敏感なデュースは直ぐに振り返った。振り返った先は誰もおらず窓しかない。
    だがデュースの目には、窓ガラスに映る二つの姿がハッキリと映っていた。

    夢でみた監督生のご両親。
    二人は寂しげな、でも愛しい眼差しを病室の入り口へ向けていた。
    「お義父さん、お義母さん」
    気付けばデュースは荷物を下ろし、姿勢を正して窓ガラスに映る監督生の両親に向き合っていた。
    「デュース・スペードと申します。お嬢さんとは学生の頃からお付き合いさせていただいてます」
    デュースは視線を逸らさず監督生の両親に遅い挨拶を述べていく。

    「お嬢さんを、××さんを必ず幸せにします。いまは、まだ心配や迷惑ばかりかけていますが・・・・」
    デュースがみたあの夢は、もしかしたらあったかもしれない今と違う未来の世界かもしれない。
    またはこれから先に起こる未来なのかもしれない。

    「いつか必ず××さんと一緒にご挨拶に伺います。その日までどうか待っていて下さい」

    深く頭を下げる。
    あの日、監督生がデュースを選んだときに元の世界への道は閉ざされた。今一度同じ道が開くかはデュースには分からない。

    だけどデュースは知ってしまった。
    夢とは言え、大切な人が自身の手からすり抜け遠くに行ってしまう辛さを、悲しさを、絶望を。
    それはきっと彼女の両親も味わったろう同じ感情を彼は知ってしまった。

    顔を上げたとき窓ガラスには誰も映ってはいなかった。だけど一瞬、デュースの耳には母親とよく似た年配の女性の声が確かに聞こえた。

    『待っていますね』

    デュースは今一度窓ガラスに向かって一礼をして病室を出ていく。病院の入り口で待っているであろう大切な人の元へ。







    それから数年後、とある魔法執行官の家には多くの写真が並んでいた。
    その中に若い夫婦によく似た双子の子供を抱っこした老齢の夫婦と、涙を浮かべて老夫婦と抱き合う女性、そして六人が揃った写真が並んでいたのだった。

    END
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