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    大学生になったウサちゃんがヤ⚪︎ザバレする話
    ネタツイまとめ
    (ネタツイしようと思ったけど、長くなったのでまとめた)

    オジ刻様とウサちゃん・ネタツイまとめゼミのメンバーから「発表会の打ち上げしよう」と誘われて、後から合流した店は火貂所有の雑居ビルに入ってた。
    でもこんな店あったかな?という一見は普通の個室風居酒屋なんだけど、客引き多いしなんか胡散臭さを感じさせる店。
    先に行ってた面子に「どうしてこの店に?」と聞けば「居酒屋探してたら、声掛けられて。お通しサービスしてくれるって。ところでいつもイルマって誘っても来てくれないから、嬉しいよ!」と。

    ウサちゃん、あまり大学のメンバーと交流なくて、ゼミの発表後の打ち上げだからと来てみたけれど、これ良くない店じゃ…と、なんとなく察してて。
    会計の時に揉めなきゃいいな、と思いながら、やけに濃くてマズいレモンサワーをちびちびしながら、周りの話に相槌打ったり、『ゼミの打ち上げで少し飲んで帰ります』とオジ刻様にメッセージ送ったりして。
    ウサちゃんの両脇はウサちゃん狙いの女子が張り付いてて、薬指の指輪について「カノジョいるんだ?私に乗り換えない?」とか「どんなカノジョなの?」って聞いてくるから(こういうのがあるから嫌なんだよなぁ…)と思いながら、プライベートなことは一切言わずににこやかに対応してて。
    周りはかなり酒が回って学生ノリが激しくなってきて、(やっぱりこういうの好きじゃないな…あの人と縁側でゆっくりお酒飲む方が好きだなぁ)なんて、自分と学友が住む世界が違うのを感じてしんみりしちゃって。

    そろそろ終電だからとお開きになって会計するかってところで、やはりトラブルが起きる。めちゃくちゃ高い。入店時に説明のないチャージ料とかサービス料とか入ってて、これだけしか頼んでないのにえ?この値段?って学友たちは青ざめる。
    イキった1人の学生が「ぼったくりじゃん!警察に行こうぜ」と騒ぎ出し、店の奥から「あんだよ兄ちゃんたち。ここで飲み食いしてんだから、きっちり払えよ」とコワモテの若い男たちが出て脅してくる。
    ウサちゃんは(あー、やっぱりこういう店か。組の人たちは知ってるのかな。あまり迷惑かけたくないし、穏便に済めばいいけど…)って思って帰り支度してた。
    イキった学生がスマホで本当に警察に電話しようとして、コワモテ店員が彼の手を掴もうとしたので、ウサちゃん咄嗟に遮って店員の腕を掴む。
    (左馬刻さんに怒られちゃうかもな…)と思いため息をついてから、「お金なら俺が出します。警察に通報しないよう説得しますので」と。
    普段から火貂の人々と接しているので、いくらガラ悪く凄まれても怖くない。もっと厳つい人たち知ってるし、一緒に生活する住み込みの若い衆の方がもっと柄悪い(でもみんないい人)。
    一介の店員はウサちゃんが誰の寵愛を受けているかも知らないので、「なんだこのすましたクソガキ。まあ金払ってくれんだったら許してやるよ」って言って、これで丸くおさまるかと思いきや。
    「入間、そんな従うことないって!第一、お前そんな金持ってないだろ?」とまだイキりが止まらない学友が声を上げる。

    するとまた店員が凄んできて、騒ぎが大きくなりかけると、席に明らかに店員ではなくヤクザな感じの男たちがやってきて。
    「揉め事は勘弁願いま〜す。ちゃんと出すもんきっちり出せ……」と先頭の男が言うのを、後方にいた下っ端がウサちゃんの顔を見て「あ!」と声をあげて、「アニキッ、この人っ!?」って遮ってきて。
    ウサちゃんもその下っ端の顔を覚えてて。ウサちゃん、会った人の顔と名前すぐ覚えられるタイプで、この間本宅に叔父貴を送り届けた運転手だとすぐに気付く。
    オジ刻様を見送るために車寄せに出てたほんの一瞬だったけど、しっかり視線があったから間違いない。

    ウサちゃん、自分のことが学友たちに明らかにされると面倒だと思ってて。(だからあまり参加したくなかったんだけどな…)ともう一度ため息をついてると、下っ端が兄貴分にコソコソと「この人、組長のイロっすよ…」って話してるのが聞こえて、兄貴分が顔色変えて。
    何か言われる前に「あの、奥で話でもいいですか?」とウサちゃん腹括って言う。
    兄貴分も「あ!ハイ!どうぞ!!」って明らかに態度変えるから、イキり学友もコワモテ店員も、全員???って顔して。

    事務所に通されて「あのっ、えっと、碧棺組長の…」とパイプ椅子差し出されるけど、座らずに財布出して「これで彼らを帰らせてください」とオジ刻様から渡されたブラックカードを机に置いて言う。
    ヤの連中は「そんなっ!姐さんからもらえませんっ!!むしろ申し訳ございませんでしたっ!」って頭下げてくるから、「僕たちが飲食したのは事実です。なので、筋は通させてください」ときっぱりと断って。
    ケツモチの連中も店員たちも、ウサちゃんの凛とした態度に負けて「じゃあ、この値段で…」って、ぼったくってないごく普通の居酒屋価格で精算して。

    席に戻るとみんな酔いも覚めた青白い顔してて、無傷なウサちゃん見て「大丈夫だった?!」「ごめん、本当にあんな態度取って、事態悪くして…」って謝ってくるから、「いいんですよ。俺、帰ります」と残ってたレモンサワー飲み干して。
    店を出るウサちゃんの後ろには学友たちが続き、なぜかヤの人もコワモテ店員たちもずらりと並んでお見送りするから「イルマって何者なの?家がヤバいの?」と学友たちの疑問は深まるばかり。

    店を出ると目の前の道路に黒塗りのデカい車が停まってて、スーツ着たオジ刻様が寄りかかって煙草吸ってる。そこだけ映画から切り出したような空気感が違う。
    周りの黒服たちはさっきのケツモチ連中とは雰囲気や佇まいからして違くて極道然としてて。
    居酒屋店員もケツモチ連中も、他の店舗の店員や通行人も緊張感漂わせてる。

    ウサちゃん、オジ刻様に気付いた途端に学友たちがいることもすっかり忘れて、「迎えに来たぞ、銃兎」って呼ぶ声に引かれるまま駆け寄って、その広い胸に飛び込む。学友にバレるの面倒と思ってたけど、目の前にかっこよくて素敵な旦那さまがいたら我慢できなくなっちゃって。
    オジ刻様の護衛たちは今に始まったことじゃないから、平気な顔してるけど、学友やケツモチたちはびっくりしてる。人目を憚らず腰に腕を回され、大切そうに抱え込まれて「いい勉強になったみてぇだな」って言われて、(あ、この人もう全部知ってるんだ…)と気付いて言い訳もせず「ごめんなさい」と謝ると、オジ刻様に髪にキスされる。
    多分、帰ったらいっぱい抱かれちゃうな…と感じて頬が赤くなるウサちゃん。

    「帰るぞ」というオジ刻様の声に車のドアが開かれたところで、ウサちゃんはもう終電がなくなってることに気付いて「あ!」と声を上げる。
    振り返ると学友たちは呆然としていて。白銀の髪に赤い眼をした美しくワイルドなオジさまといちゃいちゃするイルマの様子に言葉を失ってた。
    するとウサちゃんが何か言う前に、オジ刻様の直属の舎弟の1人が彼らに近付いて「お車代です」と万札渡して「お疲れ様でした」と彼らを帰らせる。

    ウサちゃん、オジ刻様と車に乗り込む前に「そういえば…」とまたひとつ思い出して、旦那さまの腕の中でゆっくりとケツモチ下っ端連中を振り返って。
    「僕、イロなんかじゃないですよ。この人の妻です」って言ってオジ刻様の身体に手を回してぎゅって抱き付いて、艶やかに笑うの。
    オジ刻様も気分良くなってウサちゃんを後部座席に引っ張り込んで「最後の、良かったぞ」って走り出した車内でいっぱいキスしてくる。ウサちゃん、お酒も入ってることだし、秒で蕩けちゃう。

    後日、大学では入間のプライベートには触れちゃいけないってことで根掘り葉掘り聞かれることもなく、面倒な付き合いも減って、静かな学生生活を送れることになる。
    居酒屋はいつの間にか閉店してて、代わりにアジアンマッサージの店が入ってる。
    ウサちゃんはもう学友とは飲みに行かず(ウサちゃんと仲良くなりたい男女からは未だに声がかかるけど)、オジ刻様と一緒のときだけお酒を飲んで、良い酔い方をしてオジ刻様をご機嫌にさせるのでした。

    おしまい
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