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    mobdesuka

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    mobdesuka

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    女装男子高校生瀬名×音大生レオくん
    年下女装男子の瀬名とそんな瀬名に攻められる成人レオくんが見たすぎて書いてた気がする 
    でも今もその気持ちはあるのでいつか……(いつ?)

    無題 待ち合わせ場所に着いてスマホを見れば、ちょうど五分前だった。ギリギリだったなと苦笑をこぼしつつ、乱れた髪を整えながら鼻歌を歌う。こうして待つ側になるのも板についてきた気がする。普段はおれよりも先に待っているやつは、たまにおれよりも遅れて到着してくる。そういうときのあいつは、シンデレラとでも言うべきか。あぁでも魔法使いもあいつだからなぁ。……おれは王子さまか? なーんて。今日は一体、どんな魔法にかけられているのだろうか。
    「れおくん」
     コツ、とヒールの音とおれの名前を呼ぶあいつの声が聞こえて、振り返る。
    「セナ!」
    「ごめんね、待ったでしょぉ?」
    「いや、おれも今来たとこ。……うんっ、今日も可愛いな!」
    「ふふ、ありがとぉ」
     銀色の胸まである髪はふわりと緩く巻かれていて、瞳の色と似た水色の太めのカチューシャが髪色とよく似合っている。小さな花があしらわれた真っ白いワンピースは長身のセナのスタイルの良さを再確認できるくらいだ。ウエスト部分がキュッと詰まっているのは縦のバランスを意識しているのだろう。カチューシャの色と合わせた小さめのバッグとヒールを合わせた、シンプルだが振り返りたくなるほどのトータルコーデにおれは感嘆する。
     正直、自分がファッションに詳しくなるとは思わなかった。それもこれもセナと出会ったからなんだけど。当の本人は嬉しそうに微笑んで、艶のある唇を緩ませている。
    「れおくんとデート久しぶりだから、泉……はりきっちゃった」
     チークが乗っているであろう頬がさっきよりもピンクに色づいている気がした。いつもより素直なセナに、どうにか笑うが多分ぎこちないだろう。れおくんもかっこいいよぉ、とおだてながらおれの手を握った。
     おれよりも年下のくせに、おれよりも少し大きな手に心臓がドキリと跳ねる。
    「……行こっか」
     歩き始めるセナに、おれも頷いて手を繋いだまま隣を歩く。
     セナは、おれの恋人だ。可愛くて世界でいちばん綺麗な、大好きなおれのセナ。
     そんなセナに抱かれたいと思ってしまうおれは、なんて貪欲ではしたないのだろう。



     世界は音で溢れている。その一つ一つの音に意味があると、おれは思う。日常に潜む音が、傑作を生むきっかけになることもあるのだ。作曲家としては、どんな音も聴いていたいし装飾してあげたい。おれの耳朶を打つ音はまとめてぜんぶ、おれの音楽にしてあげよう。
    「月永さ〜、この間女の子と歩いてただろ」
     ぱきっ、と鉛筆の芯が折れて音が分散される。まだ未完成の楽譜から仕方なく顔を上げ、集中力を途切れさせた張本人に視線を向ける。たしか、器楽専攻の先輩だ。入学当初から何かと面倒を見てくれている親切な人。最近は少しだけ距離が近いというか、ちょっとだけ気疲れしてしまうことが増えてしまってあまり関わりたくはなかった。
    「灰色の髪の女の子! 月永って恋人いたんだな」
    「……まぁ」
     恋人に間違いはない。否定とも肯定ともとれる曖昧な返事をすれば、先輩は肯定と判断して口端をにんまりとあげた。
    「めっちゃ可愛い子だったな〜。なに、年下?」
    「はい」
    「月永って尽くしたいタイプだから年下好きなの分かるわ〜。ナンパ?」
    「違いますよ。いろいろ、あって」
    「その色々が気になるんじゃん〜」
     勝手に盛り上がる先輩に笑顔を貼り付けて、早まる鼓動がバレてしまわないかと内心焦っていた。うっかりボロが出ないように細心の注意を払いながら、先輩の質問攻めに耐える。
    「高校って、どこなん?」
    「……夢ノ咲、です」
    「へぇ〜、月永と一緒じゃん! あ、でも女の子だから普通科の子か」
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    mobdesuka

    MAIKING別れたいずレオの話
    夢ノ咲卒業後Knights解散成人設定
    これもいつか完成させたい〜……
    汝、天才を愛する覚悟はあるか 案外、こんなものなのか。薬指に嵌めていた指を弄りながら、泉はまるで他人事のように冷静に分析をする。目の前の、数秒前まで恋人だった旧友の涙を見ても罪悪感は湧かなかった。そんな資格はないと思ってしまったのだ。あまりにも冷めきっている思考に自分でも驚きながら、もう戻れないのだと確信する。
     指輪を抜いた左手が、とても軽く感じた。



     レンズ越しに見える自分は、誰よりも美しくありたい。カメラマンが無意識にシャッターを押したくなるような。慌ただしくスタジオを駆けるスタッフが立ち止まってしまうような。一秒たりとも目を離したくないと願ってしまうほどの人間でありたいと、泉はカメラの前に立つときに必ず願う。けれども現実はそう上手くはいかない。実際何度かカメラマンやスタッフが息を飲むほど美しいねと褒めることはあれど、慣れればもう日常に溶け込んでしまうのだった。それでもいいと思えるようになったのは、ここ数年の話。幼少期から培われた努力は、絶対に報われている。自分がそう確信しているのだし、文字で埋め尽くされているスケジュールアプリを見れば如実に現れているのだから、いちいち悔やむほうが勿体ない。事実、あまり気にしなくなってから余裕が出たのか、いい雰囲気だと褒められることもしばしば。瀬名泉と聞いて首を傾げる人間のほうが、今は流行りに乗り遅れていると笑われるのだろう。
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