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    春川🐱🐶

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    POIPOI 6

    春川🐱🐶

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    https://poipiku.com/5372227/8395290.htmlの同じ設定。アロがルクのこと忘れる話。書きたいシーンだけ。

    「僕が忘れられる側でよかった」
     ポツリとつぶやかれた言葉に、オレは顔を上げる。視線が合うと、そいつは少しバツが悪そうに笑った。
    「前に君と一緒に解決した事件でさ、僕は自分の記憶を犠牲にして、人を助けようとしたことがあって……また君と出会えたことも、手を繋ぎあえたことも、たくさんの仲間達のことも、全て忘れるって聞かされて、それでも僕は迷わず手を伸ばした」
     そんなことをさらりと言うので、オレは思わず顔をしかめた。ガキの頃からちっとも変わっていない。
    「その時は、僕が記憶を失っても、アーロンや仲間達が失くしたものを持っていてくれるし、何度だって絆を結び直せるって思ったけれど……やっぱり君に、悲しい思いはさせただろうから」
    「……そりゃ、今、自分が忘れられて悲しいです、ってことか?」
    「そう聞こえたか? 本当にそんなつもりじゃないんだ。ええと、僕はただ……君をまた忘れられる側にしなくてよかったって思って。その……過去の自分のやり方を、反省してると言いますか……」
     反省したところで、こいつは生き方を変えることはないのだろう。
     確かに残るヒーローの片鱗を見て、オレはふっと息を吐いた。
    「……今のオレは、相当苦労してただろうな」
    「え、そう……そうかな? まあ、君が言うなら、きっとその通りなんだろうなぁ」
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    recommended works

    platast_0

    DOODLE世間一般的には失敗かもしれないアロルク幸せいっぱいの初夜
    からの、だんだんセックスで気持ちよくなっていくアロルク🔞を書きたいなという気持ちがあります……ルークくん、初めは感じにくいタイプだと私が喜ぶ。
     アーロンと初めて抱き合った夜のことは忘れられない。
     それはセックスというよりはスポーツ。スポーツというよりは格闘。審判がいたら「引き分け」判定を食らっていただろう壮絶な様相を呈した夜は長期戦で、いつもなら清々しく浴びるはずの朝日があまりにも眩しかった。満身創痍、というのがふさわしい一夜。自分なりに鍛えているとはいえ常人の域から出ない僕ならまだしも、息を荒げることも肩をぜえぜえと上下させることもめったにないフィジカルお化けのアーロンでさえそんな様子だったのだから、その凄まじさを感じてもらえるんじゃないかと思う。
     時間をかけて時間をかけて、やっとわずかに緩んだ中にどうにか入れて、というか押し込んで、互いに快感とは程遠く、額に滲む脂汗を交わらせながら、それでも僕らは幸せだった。失敗だなんてとんでもない。深く繋がって、言葉もなくぎゅうぎゅうに抱きしめあった僕たちの間には確かな想いがあった。アーロンに言ったらまた「クサい」って呆れられるかもしれないけれど、僕たちはここに「愛」を見つけたんだ。「愛」は互いに僕たちのかたちをしていた。僕のはアーロンの。アーロンのは僕の。抱きしめてそのかたちをなぞるたび、歓びが心のなかを駆け巡った。アーロンも同じだって聞かなくとも分かる。僕より大きな手のひらが、あまりに優しく僕に触れるから。
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