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    baku24_sky

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    だいーぶまえに阿弥陀して配役ピッタリだったなぁなど

    ##うちよそ

    ちびずきんちゃんある所に白いフードのついたケープがお気に入りの子がいました。
    他の子に比べて小柄で幼げな顔つきのその子は周りからちびちゃん、や頭巾ちゃん、と呼ばれては親しまれていました。ここではちびちゃんと呼ぶことにします。頭巾ちゃんあんまり可愛くないので。
    ある日のことです。
    ちびちゃんの友達であるディーナ(とても美人で優しいのでちびちゃんは彼女のことがとても好きです)が、困った様に頬に手を当てて溜息をつきました。
    それにちびちゃんはどうしたの、とききました。
    するとディーナは、実は、と言って籠を差し出しました。
    開けると中には苺が沢山入っています。
    蓋を開けただけで甘酸っぱい匂いが一気に広がって、思わずちびちゃんの表情が綻びます。
    これを森の外れにいるお友達に届けたいのだけれど、今から急な用事でいけなくなってしまった。しかし生物だから早く届けないといけない。
    そう言って困った顔をするディーナに、ちびちゃんはあーんしてもらった苺をもむもむと食べながら、考えます。
    ショートケーキ、ムース、ジャム……。
    ぽんぽんと頭に浮かぶ美味しい想像に、ふにゃりと顔が緩みそうになって、しかし慌てて引き締めます。ディーナが困っているのです。
    それなら、とちびちゃんは言いました。
    わたしが届けるよ!
    ふんす、と胸を張って両手で籠を持ちます。
    ディーナは心配そうに目を伏せると、ちびちゃんの頭を撫でて言いました。
    森には悪い狼さんがいるから、ちびちゃんだけでは危ないわ。
    その言葉にちびちゃんはきゅっと口元を引き締めて、真剣な顔でこくりと頷きました。
    ここ最近、森に入った人たちを言葉巧みに騙して食べようとする狼がいる噂はしっていました。
    ちびちゃんなんてきっと一飲みです。
    それでもディーナが困っているなら助けになりたいちびちゃんは、大丈夫、森なら何度か入ったことがあるから、ともう一度胸を張りました。
    お届け先のおうちもちびちゃんのよく知る場所ーーハディさんという、ちびちゃんともお友達のおうちですーーだったので、大丈夫だ、と。
    その様子にディーナは、やはり心配しながらも、ぎゅっと抱きしめて、
    「狼が出たら、これを鳴らすのよ」
    そう言って、手のひらよりも大きい位の鈴をちびちゃんに渡しました。
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    DONEバンモモWebオンリー「百の恋と万の愛情を2」で企画されたウェディングプチアンソロジーへの寄稿作品です。

    万理さんと付き合ってる百ちゃんが、万理さんからどれだけ愛されて必要とされているのかを万理さんに理解せられるお話。

    年齢制限の問題で、肝心の理解せ部分の描写はぬるめです。

    お題はプロポーズを使用しています
    わからないなら教えてあげる 今日は仕事終わりに恋人であるバンさんの家に来ていて、バンさん特製の手料理を食べてお風呂に入って……そのあと程よくお酒を飲みながら、二人で映画を観ようということになった。
    「僕は欲張りだから、キミの全てが欲しくなってしまったんだ。お願い、僕と結婚してくれないか──」
     映画を観るために部屋の明かりを極限まで絞って暗くしたワンルーム。
     爛々と照らされたテレビの中では、『結婚適応期にいる不器用な男女が運命的な出会いを経てからお付き合いし、時にはすれ違いながら、最後は結婚というゴールで結ばれる』という恋愛物にしてはありきたりなお話だけど、主人公たちの心情描写がリアルで、結ばれるまでの道のりが感動的なため、万人の心を掴み去年大ヒットした恋愛映画が映し出されていた。
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