藍忘機の誕生日祝いをしよう夜狩りの帰り、藍景儀と藍思追が自分をのけ者にしてヒソヒソと話し合っているのが気に食わなかった。
金凌は二人の間に体を押し込み、声を小さくして聞く。
「お前ら何話してるんだ?」
「含光君の誕生日祝いについての会議です」
「何が一番喜ぶか考えてんの」
「お前らバカか?」
藍景儀がなんだと!と金凌に歯をむき出す。
「ちょっとちょっと、あまり大きな声を出さないで。魏先輩と含光君に聞こえます」
今回は指導する弟子が大勢いた。魏無羨は特に不要だと言ったのだが、藍忘機は心配してついてきていたのだ。
藍思追の顔を見て、二人は少し声を落とす。
「あの含光君が喜ぶものなんか、ひとつしか無いだろ」
「魏先輩を含光君に渡すってか?あの人はもう含光君のものなんだぞ。今更どうやって魏先輩を贈るっていうんだ」
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