洋菓子店パロ幼い頃からケーキが好きだった。
きっかけはなんだったかは忘れたが、たまに仕事終わった後にケーキ屋に寄って家でケーキを食べている。
スイーツと紅茶を昼下がりにいただくのは至福の時間だ。上司に怒られた時、仕事相手に唾を吐きかけられた時、ありもしない噂がたち、後ろ指を刺された時…むしゃくしゃしてはスイーツを食べた。スイーツを食べることは俺にとって、嫌な事を忘れ、気持ちを切り替える大事な作業だった。
美味しいケーキを毎日食べることが昔からの夢だった俺、アーサー・カークランドは、勤めていた会社の営業を辞めて、ケーキ屋を営むことになった。が、料理を作ることが好きなのだが、その、なんというか、下手くそすぎるのだ。自分的にはいい出来なのだが、人に食べさせるとなると、相手に嫌な顔をされてしまう。そこでこの前、作ることは出来ないが、ケーキを売ることならできると考え、自分の店を作ると決めた。そして、自分の店で働いてくれるいいパティシエを探していた。
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