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    kanashiki79

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    kanashiki79

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    こねくったけどなんか納得いかないので捨てます
    全体的にまとまりきれてないし、猪らしさがどこにもない
    セリフひとつについても気に食わない

    ペiミiカiンシチュー 七海がキッチンに立ち、料理を作っている。

     剥いた玉ねぎと鶏胸肉を、小さめの四角に切り、しめじをほぐす。
     小さめのフライパンへバターを入れ、玉ねぎとしめじを炒めていく。バターだけなので、焦げやすい。弱火でじっくりと、炒めていく。

     しんなりして、カサが減ってきた。鶏胸肉を入れ、さらに炒めていく。
     肉に火が通れば、大量のバターを入れる。材料全体に、バターが回り、うっすらと溶けたバターの層がフライパンに出来る。

     バターの香りが、漂っている。

     リビングのソファーに座り、スマホを見ている猪野の腹が、ぐぅ、と音を立てる。

     フライパンの中身が、少し冷めるのを待ち、チャック付きの保存バッグに、中身を移す。
     空気を抜いた袋の中身は、さながらバターに閉じ込められた食材、というところだ。

     あとは粗熱が取れたら、冷凍庫に入れ、ペミカンの完成だ。明日食べよう。

     七海が、ソファーの猪野へ、声をかける。

    「猪野くん、明日は何時に出ましょう」
    「そっスね、六時ぐらいでもいいスか。あと俺、腹減りました…匂いの暴力ッス…」
    「両方わかりました」

     笑いながら明日の予定を考えつつ、七海は夕食の支度をはじめた。

     …翌朝。
     二人は、登山服に身を包み、山を登っている。
     程々の高さの山だ。二人の足なら、昼には頂上へ着くだろう。

     秋と冬の、季節の狭間。
     冷たい空気が、気持ちいい。

     残り四分の一、というところで、整形された細めの丸太が積まれている場所を、通りかかった。

    【ボランティアお願いします
      山頂まで 運んでください 山岳愛護会】

     猪野が一つ、持ってみる。

    「十キロぐらい、ありそうですね」
    「ふむ…わかりました」

     七海が三本、ひょい、と肩へ担ぐ。
     猪野も二本担ぎ、丸太を、運んでいく。

     山頂に着いた。
     七海は涼しい顔、猪野は疲れた顔。

     丸太を指示された場所へ下ろし、休憩できる木陰へ座り、ランチの支度を始める。

     猪野が、折りたたみ式のガスバーナーコンロを出し、カセットガスを接続する。
     コッヘルを乗せ、水を入れ、火をつける。

     七海が、前日に作って冷凍しておいた、ペミカンを入れ、粒状のシチューの素を混ぜていく。
     とろり、としたホワイトシチューになる。

     別に持ってきた、ランチジャーを二つ取り出す。中には白飯が入っており、まだ温みが残っている。シチューをかけ、使い捨てのスプーンを出す。

     山の頂上で、寒い中、シチューご飯を食べる。
     体が、温まっていく。

    「昨日のですよね、そんな使い方するんスね」
    「ええ、昔からある、登山食らしいです。…とはいえ、私も初めて作りました。ついでに言うと、シチューをご飯にかけるのも、初めてです」
    「ははっ、それは俺も初めてッス!でもこれ、美味しいですよ」

     ははは、と、二人で笑いながら、食べ終わる。

     頂上から見える景色は、眺めが良く気持ちいい。
     また見にこよう、と、二人で約束した。
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