みのじ食堂の本化作業タスク本作るのにどのぐらい時間かかるの?と聞いていただいたので、あくまで私の場合のメモ書きを残します。
まず大前提として、私は物書きですので、小説本の参考としてください。
また、一定数の話数が溜まり次第、紙本への作業をすると考えていただいてよいかと思います。
以下、ざっくりの紙本化作業タスクです。
一部は、時々フリートとして上げているので、ご覧いただいたことがある方も多いのではないでしょうか。
0.話情報整理
1.話数編集
2.書きおろし書く
3.はじめにとあとがき書く
4.全体チェックする
5.目次と人物紹介作る
6.表紙作る
7.背表紙作る
8.タイトル決める
9.紙質決める
10.数決める
11.挿絵依頼と編集する
12.最終調整する
13.SSごとのテキスト整理する
以降、作業内容と時間数の目安を書いていきます。
作業環境はPCです。
また、使用しているソフトは下記のものです。
すべて、PCでのフリーソフトとなります。
・GoogleSheets
└エクセルみたいなやつ。情報整理や計算などに便利。
・サクラエディタ
└テキストベースで処理するのに超便利。
矩形選択も出来るよ。
・GIMP
└画像編集ソフト。大体のことが出来ます。
★0.話情報整理
使用ソフト:GoogleSheets、サクラエディタ
所要時間 :1作5分
私のスタイルがSS(短話小説)のため、話数が書けば書くほど増えていき、後のことを考えると情報整理が必要となります。
そのためまず最初に、ログ倉庫としているPixivから、GoogleSheetsへ情報を累積がてら、並行してSSのテキスト情報をサクラエディタに一本化し、PDF化の下準備としていきます。
累積情報としては
タイトル名/CP/全体通番/CP通番/時間帯/関係情報(成立済や友人など)/協力者/備考/TwiiterURL/支部URL などなど。
★1.話数編集
使用ソフト:サクラエディタ
使用サイト:縦書小説PDFメーカー(シメケンプリント様)
所要時間 :1作10分
「話数編集」とはしていますが、実際は1話1話を本収録のサイズに合わせ、見せ方などを調整していきます。誤字脱字・表記の揺れなどはもちろん、文章のちょびっとしたはみ出た部分の表記調整や、ページ頭の調整諸々…(この辺りは、同じポイピクに「みのじ文の分解と分析」にて書いておりますので、ご興味がありましたらどうぞ)。
サクラエディタから1話分をPDFメーカーに張り付け、PDFにして確認し、調整後にサクラエディタにテキストを戻して…と、まあまあ地道な作業ですね。
WEBに載せたままそのままでいい、書いたままそのまま編集はせぬ!という方は、飛ばせる作業です。
★2.書きおろし書く
使用ソフト:サクラエディタ
使用サイト:縦書小説PDFメーカー(シメケンプリント様)、新書ページメーカー
所要時間 :1作60分
ここは、通常の創作活動となんら変わりないですね。
★3.はじめにとあとがき書く
使用ソフト:サクラエディタ
使用サイト:縦書小説PDFメーカー(シメケンプリント様)
所要時間 :60分
各本に合わせ、はじめにとあとがきを書いていきます。
ご挨拶とありがとうですね。
完全に初めての時は、時間がかかる部分かと思います。
★4.全体チェックする
使用サイト:縦書小説PDFメーカー(シメケンプリント様)
所要時間:1作1分
1~3を含めて、通しで一旦全体チェックをします。1の時に思わなかった変なタグを入れてしまってたり、見つからなかった誤字脱字が見つかったりも実際あります。
この段階ではざっくりでよいです。どうせ最後にもっかい見ます。
ただし、最終調整が終わったら、ここからPDFに変換できるような状態の前準備をしている、ということをお忘れなきように。
★5.目次と人物紹介作る
使用ソフト:GoogleSheets、サクラエディタ、GIMP
使用サイト:縦書小説PDFメーカー(シメケンプリント様)
所要時間:20~60分
書き下ろしを含めて、目次を作成していきます。
GoogleSheetsにまとめた情報を活用しつつ、PDF化してページ数を確かめてメモし、反映していきます。収録話数に応じて所要時間が大きく変わります。
ここも一旦はざっくりでいいです。理由は後述。
人物紹介は必須ではありませんが、私はイラストを描き下ろしていただいて使用させていただきました。収録テーマ上、文字だけだとやっぱりちょっと淋しいかなと思ったので。
初回の「DropBox」の時は、画像加工にめちゃめちゃ時間がかかりました。続刊などのことを考えると仕方がないのですが、おそらく240分(4時間)ぐらいかけていると思います。
★6.表紙作る
使用ソフト:GIMP
所要時間 :30分
好きなように作れの項目ですね。
表紙画像を作ってもらうもよし、無料素材を拾ってくるもよし、表紙作成ツールを使うもよし。
私はGIMPで作成してしました。
ここも同じく、初回は120分ほどかけたのではないでしょうか。
★7.背表紙作る
一応項目として分けてますけど、6と一緒の工程です。
★8.タイトル決める
他作業と並行して行える作業です。むしろ、表紙作るよりも前にやっておいたほうがいいですね。
こだわりのすべてをぶち込んでください。
★9.紙質決める
使用サイト:(私の場合は)おたクラブ様
所要時間 :60分
好きなようにこだわりを詰めてください。
ここでページ数がある程度決定していれば、大体の総額・単価などもわかるようになります。
本文ページ、私が使用したのは
Dropbox(ごちゃまぜ)はページ数が多かったため、書籍用紙70㎏、そのほかは書籍用紙90㎏をセレクトしています。
★10.数決める
人によって様々な項目ですね。
好きなように数を決めてもいいでしょうし、希望者アンケートをSNSで取ってもいい。私は後者です。
後者の場合は、単価やページ数などを表記すると、希望者さんが判断に困りにくいのではないかと思います。
★11.挿絵依頼と編集する
使用ソフト:GIMP
どうしても入れたい絵師さんの作品などがあれば交渉が必要です。SNS上で描いてくださったとしても、勝手に収録するのは絶対にNGです。
また、ここまでの段階で、ページ数が偶数になっていないケースが出てくることがあります。その場合は挿絵をお願いしてページ調整をさせていただいたりもします(自分で文章調整されるのでもよいと思います)。
掲載許可を頂いた画像は、様々な形式のはずですので、画像ソフトでサイズや形式を変更したり、モアレや輪郭調整などが必要な場合があります。
★12.最終調整する
入稿するために最終調整をします。
11で挿絵を入れることにしたのなら目次がずれているはず。そうでなくても見直したら、おかしなところが出てくるかも。
ここは時間をかけてよい箇所です。
ここまで来たら入稿です。
印刷会社さんの求める形式に合わせ入稿作業をし、お金を振り込んだら後は待つだけです。
★13.SSごとのテキスト整理する
私はこの後に、1話ずつテキストに切り出して保管していきます。そうすることで、CPごとの作成をしやすくする狙いです。
お読みいただく方の中には、やはり固定CPだけ読みたいという方も多くいらっしゃいますので…。
この作業に、1作品1分ぐらい。
これをすることで、ごちゃまぜの整理が終わったら、例えば七伊本を作るのに1の作業が丸まる省くことが出来ます。
テキストベースになったものを結合するコマンドプロンプトとかあるんですよ。ビバ文明。
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蛇足、「ごちゃまぜ2」の編集時間予定。
0.和情報整理 100*5=500
1.話数編集 100*10=1,000
2.書きおろし書く 60
3.はじめにとあとがき書く 30
4.全体チェックする 100
5.目次と人物紹介作る 60
6.表紙作る 30
7.背表紙作る 0
8.タイトル決める 0
9.紙質?決める 0
10.数決める 0
11.挿絵依頼と編集する 30
12.最終調整する 60
13.SSごとのテキスト整理する 100
計1,970分(33時間)
短くてもこのぐらいかかる計算になります。初本の時は、6~10の部分も右往左往しながら時間をかけたので、総合時間が倍以上かかってます。
創作時間の100話*60分を足すと、93時間ですね、正気の沙汰じゃねえなハハハハハ。
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覚書の面も含めた書き出しは以上です。
もうちょっと詳しく教えてくれなどありましたら、経験談の共有なら可能ですので、お気軽にDMください!