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    しんか

    @sinka333

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    しんか

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    メインストーリー途中の燐ニキ

    「ニキ……」

     あぁ、まただ。
     また燐音くんにアイドルを続けさせてあげられなかった。
     最初は僕だってもっとやる気で、燐音くんに色々意見したりずぶずぶにこの問題に取り組んでいたはずだ。
     なのにいつの間にか何度やっても同じ結末であることに疲れ、その代償のようにどんどんお腹が空いていく。
     燐音くんの故郷に帰った僕たちから先の未来は見たことがなく、気がつくとまた僕らが出会った日にいるのだ。それも空腹が蓄積された形で。
     時間が巻き戻るたびに僕のお腹からなくなっていくものはなんなんだろう。
    「ニキ……」
     あぁまた、燐音くんにこんな声を出させてしまった。
     僕だけが悪いんじゃないことは十分にわかっている。でも、一番状況がわかっていて結末も知っている僕が避けられずこの結果なのはさすがの僕でも罪悪感が湧くというものだ。
     背中に当たる体温がじんわりと僕に移り、まるで責められているかのように僕の中に重く沈んでいく。僕が悪いんじゃないけど、燐音くんがああいう行動に出てしまうのは僕のせいでもある気もする。
     もうお腹がすいてなにも考えたくなくて、僕は何度目かの言葉を吐いた。
     一緒についていくと言った時の燐音くんの表情は毎度変わらない。なぜそんなに驚くのかもずっとわからないままだ。
     そして、僕を突き放すことがないのもいつも同じだった。だって僕たちはもう簡単に言うと運命共同体のようなものなんだから。
     だから、何度やっても僕たちの関係が変わることもないのはわかりきっている。燐音くんの思考も信念も変わることはないので結果はこれからも同じだろう。
     だったらもう、諦めてしまおうか。
    「燐音くん、なんか疲れたっすね」
     そう笑いかけると、燐音くんの表情がますます泣きそうに歪んだ。そんな顔をさせたいわけじゃなかったのに。
     燐音くんと故郷に帰って、その先の未来に進めるかわからないけど最後になりそうだし、今まで出来なかったことをしよう。お腹なんて空きすぎて微塵も食べたくないけど、いつも気になって後ろ髪引かれる思いで見送ってたサービスエリアでご当地のものでも食べよう。その土地の肉を使った串焼き、食べるのがめんどくさそうな焼き貝、変な味のアイスクリーム。
    「燐音くん、帰る途中でなんか美味しいものでも食べましょうね」
    「お前はほんと、そればっかりで安心するわ」
     こんなことを言ったのは今回で初めてだけど、ご飯のために一緒に付いてってるって思ってくれてるなら燐音くんの気も軽くなるからまぁいいか。
     そんなことを思いながら、ご当地に全然関係のない蕎麦なんかもいいな、なんて考えた。
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    しんか

    DONEセフレのキスフェイがごつサブにより兄に抱き合えと言われるも何故か兄も手伝うことになる話【ブラフェイ】


    -----------------------
    「精巣に作用するサブスタンスに侵されたフェイスの面倒を貴様に見てもらいたい」

     フェイスの眠る部屋にキースを呼びだしたブラッドは簡単な状況説明ののち、そう切り出した。
     まるで集中治療室のようなその部屋はブースで仕切られており、フェイスを見舞うキースをブラッドが監視している。一刻を争うのか有無を言わさぬ雰囲気に、キースはその冗談のような申し出を揶揄うことすらできないでいた。
    「つまりなんだ、お前の弟のシモの世話をしろって? なんでオレだよ」
     ブラッドの真剣な表情と目の前でうなされたような表情のフェイスを見れば、余程の出来事が起こったのだろうことはキースにも一目瞭然だった。
    「ルーキーのジュニアはまだ未成年だ。ディノだとあの性格だ、きっと後々に響くだろう」
     キースは同じチームのメンツを思い浮かべ、それを振り切るようにかぶりを振る。とてもじゃないが二人には任せられないと思ったからだ。あのチームの中で一番後腐れないのがキースだということは火を見るよりも明らかだった。
    「……まー、オレが一番適任だろうな」
    「本来なら身内の俺が処理するべきなのかもしれないが、本人が嫌がるだろうしな」
     ブ 5907

    しんか

    DONEキスフェイのバレイベネタ セックス中好きだと言わせて虐めたい🍺




    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    厄介なサブスタンスのせいで珍しく素直になったアイツを見てついムラムラときてしまい、部屋に連れ込んで今に至る。

    「キースって、ホントろくでもない大人だよね」
     オレの部屋のベッドにふたりして乗り上げると、ぎしりと大袈裟にそれが鳴った。壊れたらジャックになんて言い訳しよう、そんなことを考えながら目の前の男と向き合う。
    「何とでも言え」
    「普通こんな状態になった人間に手は出さないでしょ」
     厄介なサブスタンスのせいで今や好きのバーゲンセールになったガキに何を言われても痛くも痒くもない。
    「本当にふたりともしばらく帰ってこないの?」
    「心配しなくてもとうぶん帰ってこねぇよ」
     何故ならオレら以外の同室のふたりはフェイスの誕生日パーティーの買い出しに行ってるからだ。あらかたは通販で揃えたらしいがディノが突然必要なものを思いついたらしく、ジュニアを引き連れて騒々しく出かけて行った。様々な面倒ごとを避けるため珍しくこいつが部屋にいるから、怪しまれず隙を見計らって帰ってくるよう合図する係をオレが請け負って今に至る。決して面倒だったからというわけではない。
     だからオレが連絡するまであの二人が帰ってく 4540

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