MZワールド 1話零次「ある日、俺は車に轢かれ、死んでしまった」

（目が覚める零次）
（いつもの部屋の天井が見える）

零次「なんだ、夢か。それにしても妙にリアルだったな」

（起き上がると目の前に宇宙人がいた）

零次「…、え…？？？」
「なんか宇宙人がいるんだけど…幻覚か？
いや、これは夢の続きだな。だって宇宙人なんているわけないんだし」

M星人「夢じゃないよ」
（零次のほっぺをつねる）

零次「いてててててて！！！」
（少し息を荒くしながら）
「ゆ…夢じゃないなら誰だよお前！」

M星人「まずは自己紹介からだね
私はM星から来たM星人！！気軽にMちゃんって呼んでね！」

零次「匿名希望みたいな名前だな」

M星人「混乱しているようだから説明してあげるね」
「君、死んだの」

零次「…は？？？」

M星人「君、死んで異世界に転生したの」

零次「ということはここは異世界？」

M星人「そう」

（零次は窓を開け外を見るが、至って普通の世界に見えるため、異世界感を感じなかった）
（真顔でM星人を見る零次）

M星人「あれ？君の想像とは少し違ったかな。でも君の世界とここの世界の違いがすぐわかるさ」
「それより、本題に入ろう」
「私の世界征服に協力してくれるかな？」

零次「は？？」

M星人「君の協力が必要なの！！」

零次「いや、待ってくれ！」
「世界征服とか急に言われてもわかんねぇよ！」
「てか、そんな頼みなら俺以外にもっと他にいるだろ！」

M星人「これは君じゃないとダメの。君しかできないからね。」

零次「お、俺しかできないこと？？」

M星人「そう、君にはほかの人とは違う特別なものがあるんだよ」

零次「ほかの人とは違う…？なんか俺しか持ってない超チートな特殊能力を持っているとか？」

M星人「そうだね、たとえばこの世界と君の認識の違いとか？」

零次「やっぱ他のやつに当たれ」

M星人「待て待て！本当に君しかできないんだって！」
「君が必要だから呼び出したんだよ！」

零次「…、え？お前が俺をここに呼び出したのか？」

M星人「君には他の人にはない特別な能力があるの。それが必要なの。」
「君にはこの計画を成功させるために必要な何かがあると感じている。それがほかの人にはない特別な能力。」

（少し考える零次）
零次「なあ、もし俺がこの要求を断ったらどうなるんだ？」

M星人「この出来事がなかったことになり、君はそのまま死ぬ
他の世界にも『転生』というものがあるかどうかすらわからないけど」

零次「もし、俺がいなかったらお前はどうなるんだ。」

M星人「そうだね。この出来事自体がなかったことになるから
私は消えちゃうのかもね。
それに私一人だとこの世界が大変なことになるし」

（少し考える零次）
零次「わかった。世界征服することでなにか変われるというなら世界征服に協力する」
「それにお前の話が本当なら俺の新しい人生でもある。M、協力して世界征服に挑戦しようぜ！」

M星人「うん！」
「よし！そうと決まれば早速外に出よう！」

零次「おい、俺は今日外出る気分じゃ…」

M星人「新しい世界を偵察しないと世界征服できないぞ！ほら、行こう行こう！」

零次「おっ、おい！」

（M星人に押し付けられ外に出る）
（ドアの先に広がる景色はいつもと変わらない風景だった）

零次「いつもと変わらないな」

（そう言いながら零次は外を出た）