男子高校生審神者SS 堀川国広の自室に行くと、彼も布団に横たわっていた。
「堀川、具合はどう?」
寝ているかの確認も込めて小声で話しかけると、ゆっくりと瞼が開く。
「ああ、主さん、すみませんこんな体勢で」
起き上がろうとする堀川の肩にそっと触れて首を横に振る。俺が枕元に正座をすれば、堀川は大人しく布団に横になってくれた。
「いいよ、痛いでしょ?」
「ちょっとだけ。主さん、勝てなくてすみませんでした」
「謝らないでよ、悪いのは俺なんだ。強くなりたくて焦ったせいで。もっと慎重に戦場を選んでいれば……本当にごめん」
俺が頭を下げると、堀川国広は眉を八の字にして苦笑いをする。
「主さんの気持ち、分かるなぁ」
「え?」
「僕も同じなんです。早く強くなりたくて焦っちゃって。和泉守兼定って知ってますか?」
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