異端者の集い「お前、俺の家臣になるニャ!」
そう突然言われた数年前
半ば強制的に織田家の家臣となった私『明智光秀』は異端の新参として殿や織田家家臣らから目をつけられていた。
私の出自に関しても織田家と特に関わりはなく、斎藤道三、朝倉義景、足利義昭等以前すでに別の当主らを転々としながら仕えていたという立場となると、やはり異端者と見られて当然だろう。
もっとも、その程度のことは覚悟していたゆえ、特に問題はないのだが
しかし、殿…尾張の大名『織田信長』という、今が全盛期であろうお人から、名も知られておらぬただの武士である私が目をつけられるとは、やはり疑問だ。
しかし、まだお若い殿であれば、そのような唐突なスカウトも気にしていなかったのだろうか。彼が身分問わずの実力主義だという噂は、まことだったのだろう。
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