ニコチン依存「…タバコ吸いてぇ」
アルバーンがそう言うと、喉仏が上下に動いた。
「吸ってもいいよ?」サニーは真剣な表情で、しゃぶしゃぶの鍋から立ち上る白い煙を指差しながら言った。
アルバーンは一瞬言葉を失ったが、それでも笑顔で鼻を鳴らした。
「どう?」サニーは浮き上がってくる野菜を
一つずつ集めて、茶碗に入れてからアルバーンに渡した。
「もうー!ほぼ野菜スープじゃないかよ」アルバーンは苦々しげにサニーから渡されたお皿を受け取った。
しばらくの間、2人の間にはただ沈黙して、静かに茶碗中の野菜を食べていた。
「やっぱり、苦しい?」
サニーは隣に座ってるアルバーンを見て、心配そうに聞いた。
イライラと髪をこすってるが、アルバーンは無事したふりをしようと、
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