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    キラライ

    自創作の過去絵まとめたり
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    キラライ

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    フォーチュンドール本編33

    フォーチュンドール5章5話今日も道場は活気にあふれていた。

    「兄弟!いい汗かいたな。」
    「あぁ、なかなか僕も強くなっただろう。」
    「何で上半身脱ぐんだろう…。」

    澪と夜が汗をぬぐって着替えに行く、クランが二人の着替えを待っていると何だか外が暗くなったように感じた。クランが何か変だなと上を見ると、何か大きなものが道場に向って落ちてきた。

    「…え!?」

    大きな何かが道場をつぶし、たまたま外に出ようとした澪と夜は、衝撃はで外に吹っ飛ばされた。道場にいる他の弟子たちもつぶれた道場の方を一斉に見る。そこには巨大な岩、否、巨大な亀の甲羅があった。その中から次々と人間大の亀がわらわらと出てきたと思うと、その巨大な甲羅も1つの亀の魔物であった事が判明した。

    「おいおい、かなりの数じゃねえか?」
    「道場には多くの弟子たちがいる。だが相手1体につきどれだけの強さがあるかわからないな、1人1体で行けるか?」
    「俺はまだ、剣術で対応できるほどじゃないから、救援を呼んでくるよ。」

    クランは光学迷彩で相手から見えなくなると、すぐさま雨に電話をかけた。夜と澪は一体ずつ亀の魔物の相手をしていった。ほかの弟子たちも亀に対応しているが肝心の師匠の姿がどこにもない。
    雨と零子は曇り空の下、高台にある道を散歩していた。雨の携帯の着信が鳴り、出るとクランが助けを求めていた。

    「雨、零子、俺の通っている道場の方に来てくれないか?緊急事態なんだ。」

    雨が何事か聞こうとした矢先、目の前に光る何かを発見した。零子が能力を使ってその光の方を見ると魔物がいて、誰かが戦っている事が見て取れる。それを雨に伝えると、雨はクランにこっちもそれどころではないと言って電話を切った。クランは大きな声でええええ!?と言うと、その声が魔物にバレたのか、いつの間にか近くに敵がいて魔法で応対した。

    雨と零子が走って魔物の方へ向うと、そこにはクラゲ型の魔物と幸達がいた。

    「あはははは!壊す壊す!たーのしー!」

    唯は誰彼構わず斧を振り回し、凛太郎は腰を抜かしていて、幸が止めようとしている。将信はまず唯を止めるために魔物の雷撃を魔法でおさえている。雨は凛太郎のところへ行き、殴りかかろうとする。

    「まって!僕は今回何も悪くない!信じて!」
    「あぁ?お前がこの魔物出したんじゃねえの?」
    「違う違う、僕たちは魔物を倒そうとしたんだけど魔法が全然効かないんだ。何か策を練っていたら唯ちゃんがおかしくなって…。」

    雨が振り向くと、零子が幸と協力して唯を止めていた。そして、幸が唯を止めようとしているうちに蓄積した衝撃を唯の手に当て、斧をはじくと、そのまま勢いよく斧は吹っ飛び、魔物の核にあたり壊した。魔物の雷撃が少し弱まったところを見ると、雨はなるほどと言い、零子に合図する。零子は魔物の核に向けて剣を投擲する、しかし、核に突き刺さったものの壊れるとまではいかなかった。だが確実に魔物の力は弱まっている。将信は魔力が通るか、何度もゴーレムの拳を当てる。そして核がまた一つ破壊されると、そのゴーレムの拳に対して雨が壁蹴りをし、剣の刺さった核の剣を押し込み、最後の核を破壊する。魔物を倒すことができた。信楽はずいぶん時間がかかったと思い、寝転んでいる。凛太郎は唯の心配をした。唯の目には涙がぽろぽろとこぼれている。

    「ごめんね…唯ちゃん…私のせいで…」
    「一体何が起きたの?」
    「雫の能力は絵の実体化、描いた絵がそのまま出てくるのだけど、如何せん画力がね…」
    「ごめんね…」
    「でも、唯に何が起きたのかは私にもわからないわ。」
    「いや、俺…」

    凛太郎は唯の手をつないだ。何が起きたのかはいまだにわからないが、それが最善だと思ったのだ。雨がこの状況のきっかけを将信に聞くと、魔物は突然出てきたことと、信楽の事、凛太郎に関しては単純に唯の友達だということだ。そう話している内に信楽以外の他の魔女たちがやってきた。どうやら同時多発的に魔物が現れたことにより情報を求めているらしい、幸達は全員魔女たちに同行することになった。

    澪達は苦戦を強いられていた。倒せども倒せども次の亀の戦闘になる。道場の弟子たちも限界を迎えていたが、いまだに大亀まで辿りついている弟子は少ない。澪が亀を倒し、クランに加勢する。そこに夜も手助けしに行くと、大亀のほうに何かが降ってきて、大亀の甲羅を真っ二つにかち割ったのだった。それが弟子たちには何が起きたのかすぐに分かった者もいた。師匠だ。弟子たちは勝利を確信すると、勢いで残りの亀たちも倒していった。道場は物理的に潰れたものの弟子たちは大盛り上がり。そこに数人の魔女が現れた。魔物の情報集めのために道場の者たちも集められた。

    こうして、この3件以外にも数件の魔物の同時出現が確認され、それに携わった人々が集められた。貝森特区内の大きな集会となり、今後の魔物対策などが話し合われた。ただでさえ、戦闘で疲れたというのに、集会でみんな極限状態である。

    「あ…あの零子?」
    「幸さん!?どうしましたか?」
    「もし、時間の空いた日でいいので、今日戦った学園の施設に来てくれませんか?渡したいものがあるので。」
    「えぇ!本当ですか!?なんだろう?」
    「今日は疲れましたし、明日は休もうと思いますので、それ以降でお待ちしています。」

    幸が零子と約束すると、その場を後にした。解散した人の波が捌けるまで時間がたつと、落ち込んでいた唯はようやく顔をあげた。目の前には凛太郎がいた。唯が凛太郎と目を合わせると安心したのか、口角をあげる。そして、唯が一息つくと、背中に違和感を覚えた。背負っているリュックをおろして、中身を確認すると、リュックから頭をはみ出して入っていたティンダロスがリュックから飛び出して、唯の胸元に飛び込んだ。唯は驚き、凛太郎は問いただす。

    「唯ちゃんの能力?でもそれにしては不自然な?」
    「違うよ!ティンダロスが勝手に!?」
    「動くことができたんだワン!唯ちゃん大好きだワン!」

    ティンダロスは尻尾をフリフリと動かし、唯の体に頭をうずめる。凛太郎は硬直した。唯は理解が追い付かなかったが、ひとりでに動くティンダロスに喜び、ぎゅっと抱きしめた。ティンダロスの表情はなんだかどや顔に見える凛太郎、これから恋路はどうなるだろうか…

    つづく
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    キラライ

    MEMOハロウィンネタ2024
    幸と雫のハロウィンSS10月31日の昼間、幸の家では人形達が玄関の装飾やジャックオランタン作りをしていた。一方で幸は唯と雫を誘ってカップケーキを作っていた。

    「幸さん、材料はこれで揃いました?」
    「そうね、唯と雫はこの作り方をみて、カップケーキを作ってね。フレーバーや飾りはこっちで切っておくから。」
    「わかり…ました…、できるかなぁ…」
    「少しずつやっていきましょう。唯もカップケーキなら包丁を使わないから安全にできると思うし。」
    「でも料理なんてあんまりしたことないからなぁ。」
    「落ち着いてやればできるものよ。」

    幸は唯と雫に指示を出しながら、色とりどりのかわいいカップケーキを作っていた。幸が珍しく張り切っているのは、先日、将信がハロウィンの日に地元の仲のいい子供たちを連れて知り合いの家を何件か周るというので、幸もなにかのインスピレーションになるかと思い、将信に家に来てもいいと言ったのだ。子供たちに配るためのお菓子として、カップケーキを作ろうと思い、たくさん作るために二人を誘ったのだ。結果的に料理の経験や、楽しい思い出になっているので、すでにとても楽しめている。不安と言えば、いきなりきた子供たちにお菓子をあげたところで、いたずらされたりたくさん話すことになって緊張したりないかと言ったところだが、そのときはそのときで将信にフォローしてもらうことにしよう。
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