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    キラライ

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    キラライ

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    フォーチュンドール本編38

    フォーチュンドール5章10話魔物ハンターと特訓をしてから数日、雫は信楽や漣からの教えで魔法がずいぶん使えるようになってきた。幸ももう使えない衝撃吸収の能力に頼らない戦い方を覚えてきて、そろそろ将信も教えることはなくなってきた。その場には唯と凛太郎もいて、幸と凛太郎で実践練習を行っていた。

    「はぁ、僕もだいぶ魔力が戻ってきたけど、これはいい勝負だね。」
    「幸さんも凛太郎さんも頑張りましたね。」
    「あとは回数を重ねていくだけですか?先輩。」
    「そうだな、だが高校の時のようにたくさんのパターンと戦えればいいが今はどんな強さの魔物が出るか、わからないからな。」
    「その時は先輩頼みます。」
    「そういうときだけ盾に使うな。」
    「二人は本当に仲がいいですね。」
    「そうですか?私にはそちらの二人のほうが仲はよさそうですが?」
    「え、そ、そんなに仲良く見えますか?」

    凛太郎は唯と仲がよさそうと言われ照れるとそれを見たティンダロスが首を横に振る。凛太郎はティンダロスの行動に目を背けるとティンダロスがこっそり魔力を吸い取る。幸は唯と仲がいいというよりティンダロスと仲がいいかもしれないと言葉を訂正しようとしたがやめた。そうやって話をしていると、そこに将信を呼ぶ声がする。みんなが振り向くとそこには夏希がいた。夏希は新しい武器を自慢したくて、将信のところに来たようだ。といっても粒体マナを使った光線ライフルなのだが。

    「見てよ~これかっこいいでしょ?」
    「またライフルか?特殊な弾?」
    「これは人工的な魔力で光線を撃つライフルなんすよ~。」
    「人工的な魔力?」
    「そうそう!科学部の開発する武器や魔力は本当にすごいんだから…ってぇどちら様?」
    「あ、僕は凛太郎って言います。」
    「おう、よろしく~。それより、科学部の翔織さんっていう人がたくさん武器作って展覧会をしたいから色んな人に見てほしいっていうんだ!今から一緒に行かない?」
    「俺たちは人工的な魔力なんてなくても魔法が使えるからなぁ。」
    「その中で俺使えないけど…。俺は気になるな~魔法武器!刃物じゃないんでしょ?」
    「まぁ基本的には刃物じゃないね。」

    夏希はワクワクしてみんなを連れて行く、場所はいつもの科学部施設ではなく科学部の研究所だという。いつもの施設は以前壊れてしまったので工事中だというのだ。そして、研究所の近くまで行くと雫は気付く、ここは魔女の集会場の近くであることに。魔女ネットワークへの加入、そろそろしようかと考える雫であるが、この前のドクターの件で少し悩んでいるようだ。そして、夏希が先に研究所に入っていく、その後ろを残りの5人がついていくと、中には翔織がいて、淀んだ目をしていたが夏希はそれに気づかなかった。夏希が辺りを見渡し、武器が飾ってないことに気付くと、どこに展覧会があるのか翔織に聞くが。

    「ねーよそんなもん、まぁご苦労だったな。」

    翔織は手に持っているスイッチをぽちっと押すと、夏希の後ろにいた5人の足場が開き、見事に落ちていき、何事もなかったかのように足場が閉じる。夏希がどういうことか聞くと翔織は答えた。

    「粒体マナを作るためには魔力が必要なのさ。そのために魔法を使える奴らを連れてくるとはね。」
    「騙しましたね。」
    「そうだな。もうお前は用済みだ。帰れ。」
    「ここで帰るわけにはいかないよ!友達を返して!」

    夏希がライフルを構えようとするが、その時、研究所の屋根が開く。そして研究所のロボットの一つが夏希にくっつくとそのまま付属の小さなロケットに火が付き、夏希は飛んで行ってしまった。そして屋根は閉ざされた。
    幸たちは気が付けば謎の部屋にいた。部屋には自分たち5人以外にも数人の人間がいるがぐったりしている。一番違和感があったのは雫であるが、凛太郎にはそれを感じたことがあった。魔力が吸い取られているのだ、しかもティンダロスの吸い取りとは比にならない力だ。

    「マナイーター?人工的にそんなことができるのか?」
    「俺には何もわからないけど凛太郎さんのたまに言ってるマナイーターって何ですか?」
    「僕が昔読んだ魔導書の内容さ。魔力を食らいつくすんだけど。」
    「それより、この状況を打開しなきゃいけないが…、このまま根っから魔力を吸われたら魔導士として死んだようなもんだぞ。」
    「それは避けたいな…」
    「扉はありますが…どうも開きそうにないですね。」

    幸が扉の様子を見るがうんともすんとも言わない。魔力が吸い取られている分、魔法が上手く使えず。何かないか5人は考えた。

    クランと雨と零子は今日も集会場にクランの魔力補給のために来ていた。クランは安定して魔力が欲しいと思っているが、雨と一緒にどうしたらもらったマナコアを体に埋め込めるか考えていた。そうして、魔女の集会場の近くを歩いていると、倒れている人を発見する。緑のポニテの髪にタンクトップと迷彩柄のズボン、先程飛ばされた夏希である。クランが夏希を揺さぶると、夏希はハッと目を覚まし、クランに助けを求めた。

    「Help me.」
    「お、おう?」
    「My friend has been kidnapped Please help me.」
    「あー、俺日本語でも行けるんだけど…」
    「あ、そうなの?」
    「流暢だけど普通に日本人だった…」
    「クラン、どうしたの?」
    「なんか友達が誘拐されたから助けてって。この人が言うんだ。」
    「場所は分かるんですけど、私ひとりじゃ相手に敵わないんです。どうかお願いします。」

    クランたちは夏希に協力することにした。研究所に向かう途中、何が起きたのか夏希は説明し、作戦を考えた。そしてただ普通に入っても同じことになるだろうから、研究所が見えたら夏希は光線ライフルを構えて、3人は研究所に向かう。そして研究所の窓に向かって光線を撃ち、壊れたところで夏希もテレポートで研究所に乗り込んだ。中にいる翔織や他数人の研究員たちは動揺し、建物の壊れたほうを見るとその箇所が光だし、まぶしくて目を覆った。そして、光が止むとそこには夏希がいた。翔織は派手にやってくれたなぁと夏希を見ると、周りの研究員はバタバタ倒されていく。そして奥の部屋に雨と零子が入ってくるのを翔織が確認した瞬間、光学迷彩を使っていたクランが翔織に攻撃する。光魔法で作った剣、魔物ハンターに教わった戦い方であるが、翔織は右腕についている操作盤でそれを受け止めた。夏希はクランが操作盤を攻撃したことでヨシッと思ったが、剣の大きさがどんどん小さくなっていく。クランが何かおかしいと思い、後ろずさると、翔織は操作盤をトントンと叩く。

    「この操作盤は最近改造してな、魔法を受けるとそれを吸い取り、粒体マナに変換できるようにした。」
    「粒体マナ?」
    「ここで作られている人工魔力っすよ。」

    夏希とクランで翔織と戦うこととなった。
    一方、雨と零子はこの建物の地図を発見しいくつか持っていく、そして手あたり次第扉を開けていき、たまに研究所の人やロボットと戦い、幸たちの監禁されている部屋にたどり着いた。

    「幸さん?誘拐された友人って幸さんだったんだ!」
    「助けに来てくれたの?」
    「お前もいるのか凛太郎。とりあえず、これが地図だ。みんなここから脱出するぞ。」
    「上にいる奴はどうするんだ?」
    「助けを求めた夏希さんとクランが戦っているわ。」
    「さっさと、出て加勢しに行きましょう。」

    その部屋にいた人たちは先に脱出し、幸たちもそれについていく。しかし、凛太郎の足取りが重い。誰かに招かれているようなそんな気がするのだ。凛太郎はみんなとは逆方向に歩き出す。唯がそれに気づき、凛太郎についていった。そして、研究所の内部に行くと、凛太郎は目を見開いた。そこにあるはずのないものがそこにあったのだ。

    マナイーターの魔導書が凛太郎を誘うようにそこにあった。

    つづく
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    キラライ

    MEMOハロウィンネタ2024
    幸と雫のハロウィンSS10月31日の昼間、幸の家では人形達が玄関の装飾やジャックオランタン作りをしていた。一方で幸は唯と雫を誘ってカップケーキを作っていた。

    「幸さん、材料はこれで揃いました?」
    「そうね、唯と雫はこの作り方をみて、カップケーキを作ってね。フレーバーや飾りはこっちで切っておくから。」
    「わかり…ました…、できるかなぁ…」
    「少しずつやっていきましょう。唯もカップケーキなら包丁を使わないから安全にできると思うし。」
    「でも料理なんてあんまりしたことないからなぁ。」
    「落ち着いてやればできるものよ。」

    幸は唯と雫に指示を出しながら、色とりどりのかわいいカップケーキを作っていた。幸が珍しく張り切っているのは、先日、将信がハロウィンの日に地元の仲のいい子供たちを連れて知り合いの家を何件か周るというので、幸もなにかのインスピレーションになるかと思い、将信に家に来てもいいと言ったのだ。子供たちに配るためのお菓子として、カップケーキを作ろうと思い、たくさん作るために二人を誘ったのだ。結果的に料理の経験や、楽しい思い出になっているので、すでにとても楽しめている。不安と言えば、いきなりきた子供たちにお菓子をあげたところで、いたずらされたりたくさん話すことになって緊張したりないかと言ったところだが、そのときはそのときで将信にフォローしてもらうことにしよう。
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