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    fgo_sawara

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    小説あげるマン

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    ケイぐだちゃんワンドロ
    お題「ギャルソン」

    小さい悪魔「ますたー……ますたー、どうかこちらを見てください」
    「ん……?」
     深夜。耳慣れない囁きに目を覚ます。
     ゆっくりと身を起こして隣を見ても、誰もいないけれど……。
    「ますたー、こちらです」
     促されて視線を下げていく。
     すると、白い布を掻き抱いた困り顔の少年が立っていた。
     その容姿に息を呑む。
    「せんせ、い……?」
    「はい」
     くりくりとした萌葱色の瞳が悲しげに伏せられる。
     どうやら恋人に何かが起こって、身体が小さくなってしまったらしい。
     誰の仕業かはわからないけれど……今やそう珍しい現象でもない、のかも?
    「先生以外は……」
    「どうやら、私だけのようで」
     抱えているダボダボの布は、彼に合わせて変化してくれなかった服だったようだ。
     本人からしたら呑気な思考だろうけれど、とても可愛い。
    「と、とりあえず……ダヴィンチちゃんのとこ行こっか」
     彼女……いや、彼ならば、何か解決策を導いてくれるかもしれない。
     
     *******
     
    「ひゃっ……! か、わいい~っ!」
    「喜んでいただけて何より」
    「当然よ、自信作だもの」
     小さな給仕がちょこんと立っている。
     解けてしまっていた髪の毛をいつもの形に結い直し、今の自身のサイズに合ったお仕着せを纏っていた。
     ダヴィンチちゃんとメディアが共同開発していたらしく、なんとこの可愛らしさで礼装でもあるそうだ。
    「まあ、これに構いっきりで原因究明はまだなんだけど……とりあえず調べがつくまで、彼を預かってくれるかい? マスターの側にいた方が、何かと都合がいいだろうし」
    「もちろん!」
     引き取りたくてうずうずしていたのだ。
     一も二もなく頷いて、小さな恋人を抱えてマイルームへと駆け出した。
     もう眠気など吹き飛んでいる。
     
     *******
     
    「あ~ん! 可愛い~!! よしよ~し」
    「ますたー……」
     小さなボーイさんをぎゅうぅと抱きしめる。
     半ば呆れたような声も気に留めず、小さなその子に頬擦りした。
     もちもちすべすべの肌に唇を押し当てれば、恋人は仕方がないとでもいいたげに眉尻を下げた。
    「はは……どれ、少し試してみましょうか」
    「え」
     小さな指で顎を掬われる。
     じっと見つめられて頬が熱くなった。
     どうしたんだろう。身体までポカポカするような……。
    「ふむ、さすがダヴィンチ殿。うまく機能している」
    「ふぇ……?」
     力が抜けていく。ベッドにへたり込んだ私を見下ろし、ケイローンはにこりと笑った。
    「魅力というのは便利ですね、この礼装でできること……たくさん試してみましょう」
    「え? え?」
     魅力、ガンド、防御力ダウン……か。なんて、不穏な言葉が聞こえた。
     幼い見た目に惑わされて口付けたのは、どうやら危険な選択だったみたい。
     ……今頃気づいても遅いけれど。
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