第一章 再会「……バルディさん……手は尽くしたのですが…我々の力におよばず……」
『……嘘だ……目を覚ましてよ…ボクを1人にしないで……兄さん…….ᐟ』
……ジリリリリリリ……
部屋の中で鳴響く目覚まし時計に手をのばしてとめると、ベットから身体起こした。
『……悲しい夢、見たな……』
2人の仲良さげな兄弟の写真立てが棚にあり、バルディは見つめていた
『……ボクのせいで……兄さんは……』
…ぽつりと呟くと大きな溜息ついた…
…ハイスクールの算数の先生として教え子である生徒たちの前では元気にあかるくふるまう…
「…バルディ先生…お疲れのご様子ですね...きちんと睡眠は摂れているのですか…」
『……校長先生……さいきん、夢見がわるくて…あまり……』
「…そう…、ですか…体を壊さないようにしてくださいね」
『……ありがとうございます……』
学校の校長であるプリンシパルに心配されバルディはにこと笑いながらもオフィスから出て授業に行く
「……………………………………」
算数の授業が終わると教材片付けてからみんながいるカフェテリアに急ぐため廊下歩く
「……久しぶりだな……バルディ……」
黒のスーツ着たスキンヘッドの人物がバルディの目の前に姿見せた
『……え、…どうして…… ゛兄さん ゛ …… 』
バルディが見たのは、いないはずの兄で教材全て落とす
「…なんで生きているんだ、って顔だな…」
『…だ、って…兄さんは…兄さんは…』
「…ああ…、あの原因不明の病気で数年前に俺はしんだ…だが…、今の俺は生きてここにいる.ᐟ…なぜか分かるか…」
『……わ、分からない……』
「…俺はお前の細胞と肉体で造られた人間…クローンだからなんだよ….ᐟ」
『……クローン………そんなもの、あるはずがない…だって…父は……』
バルディは戸惑い見せながらも偏頭痛のような鋭い痛みに座りこんでしまう
「……お前はなにも覚えていないのか……記憶が消えているのか…」
『……記憶……』
相手の呟きにバルディは一瞬、記憶が甦る。
……遡る事数年前…………
『……に、兄さん…….ᐟ』
「……ああ…バルディ…きてくれたんだ……」
『……兄さんが学校に行く途中でたおれて救急車にはこばれたってきいたから……』
「…ごめんね…ボク、少し疲れてたみたい…休めば良くなるよ…」
『……本当に……』
「……うん……心配してくれてありがとう……バルディ……」
バルディの頭優しく撫でながらも彼は優しく微笑む
病室から出ると、よからぬ噂きいてしまう
「……ねえきいた…………あの子の病気の事……」
「……きいた…原因不明の不治の病……なんでしょう……」
「…本当にかわいそうよね…先生の手の施しようが無いもの…」
『……ウソ……ウソだ……』
バルディは兄の病気の噂きくなり急いで医師の元に行く
『…せ、先生…兄は…兄の病気は…治せないんですか…』
「……キミはあの子の……」
『…先生…お願いします…兄の病気…、治して…お願い…….ᐟ』
「……できる限りの事はするよ……心配しないで……」
『……ありがとうございます……ありがとうございます……』
バルディは泣きながらも何度も感謝した
…だが…、兄であるにるの病気は治せるはずもなくその命は儚く終る…
「……バルディさん……手は尽くしたのですが…我々の力におよばず……」
『……嘘だ……目を覚ましてよ…ボクを1人にしないで……兄さん…….ᐟ』
バルディは兄失い、学校に行く事が無くなり部屋に籠りきりだった
「…あなたのせいで、あの子が行かなくなったのよ…」
「…身体がよわいお前がわるい….ᐟ」
『…………………………』
…バルディの父と母は、喧嘩ばかりしていた…
数日後父親に気分転換にと外につれだされた
『…父さん…どこに行くの…』
「…私の研究所だよ…お前にいいもの見せてやろう…」
『……………………』
バルディはまだ幼く、理解する頭脳もなく手を引かれるまま研究所に行く
「…見てごらん…」
『…………え…………』
…バルディが見たのは、ばいようえきのカプセルの中で昏睡する人間のすがただった…
『…な、に…これ…父さん……まさか……』
バルディが気づいたときには麻睡眠薬の注射頸に刺された
「……すまない……これも……、「私の計画」のため何だ……」
父親はバルディをばいようえきのカプセルの中になげこむと実験などが行われた
「……もうすぐだ……もうすぐ……完成する……私の計画がもうすぐそこまで……」
「…た、大変です….ᐟーーーさまが.ᐟ」
「…なん、だと…私の計画の邪魔するつもりか….ᐟはやくおさえろ.ᐟ」
「…だ、だめです….ᐟ起爆装置が発動しています.ᐟ」
「…く…、脱出しろ.ᐟ爆破するぞ.ᐟ」
…間もなくして研究所は爆破事故により跡形もなく消えた…
『……兄さん……、全て……おもいだした……ボクは…父さんに騙されていたんだ…だから…兄さんがいる…兄さんは…人間なんかじゃないんだ…』
「…ようやく気づいたのか…まあ今更おもいだしたところで遅いけどな」
『…どういう…事なの…』
「…お前を俺のいる所に連れてかえる…」
『…どうして…なにするつもり』
「…なにって、分かるだろ…さあこっちにこい.ᐟ」
『…嫌だ….ᐟ兄さん.ᐟお願い.ᐟ』
「……うるせえな……」
にるは舌打ちするなり腹に足蹴りして気絶させた
「……悪いな……」
にるはバルディ抱えながらも廊下歩きカフェテリアに行く
……カフェテリア……
ジャラジャラと無機質に響く鎖の音と鉄の檻の中で助け呼ぶ生徒たちがいた
「……煩いですよ……大人しくしていないと一人ずつ殺しますよ……」
「……くそ…何なんだよ…アイツ…いきなりあらわれて俺たちこの中にいれやがって.ᐟ」
「……ブリー……校長先生……バルディ先生……たすけて……」
「…さてと…にるもこちらにくるでしょうから…退散しますか…」
「……逃しませんよ……」
一人の人物がそういうと、椅子投げつけられて頬掠めた
「……っ………誰です…」
「…私ですよ…久しぶりですね…………ベルナエル………」
to be continued…