第八章 堕落の悪魔…街の中潜り抜け、息切らしたまま辿り着いた先は草が生茂げ、川が流れるトンネルの中だった…
「……こんな所にいたんだな……べる……お前がかえらないから心配したんだ……かえろう……」
「………消えろ………」
相手に近付き、肩に手おきながら言うも豹変して褐色の肌晒し頭にはヤギのような2本の角と鋭い爪が八本、悪魔の尻尾生やした化け物の姿に変わる
「……どうして……べる……」
「…たすけた所で無駄な事だ…」
「…………….ᐟ.ᐟ……ペスト……手前……べるになにしやがった……」
「…悪魔とは本当に脆いものよ…私を見ただけで簡単に堕ちるとはな……この悪魔は私と ゛ 契約 ゛して心も体も受けいれてくれたぞ……嗚呼、あの興奮した姿がたまらなく愛おしいものよ…なあ…べるよ…」
ペストはそう言いつつ、悪魔の顎撫でながらにやとわらう
「……ペスト……手前よくもー.ᐟ」
「…グアアアア….ᐟ」
「…残念だったな…相手は私ではなく、お前があいしていた悪魔の方だ…好きなだけ暴れていいぞ…」
「……グルルルル……」
「……なんでだよ……べる……オレが分からないのか………オレはお前なんかとたたかいたくねえよ…」
酷く醜くされた姿の悪魔の前に膝つきながら絶望した表情見せて
「……ウウ……」
「………っ………」
死を覚悟していたそのとき、銃弾が悪魔の腕に貫通する
「……゛ア…….ᐟ」
「…にるちゃん…どうして…」
『…愛する旦那のピンチに駆け付けないヤツがどこにいるんだよ…ばーか…』
「……にるちゃん……」
『…彼奴も大事な ゛ 仲間 ゛…なんだろ…オレたち7人で ゛darkness ゛だ…』
「………….ᐟ…にるちゃんまさか…」
「……くだらない……あの2人さえ殺してしまえば仕舞いよ…殺るがいい…….ᐟ」
「……グアアアアアアア…….ᐟ」
『……来るぞ…かまえろ…….ᐟ』
「……ああ……」
悪魔の雄叫びに2人はかまえると片手あげさげて踏みつぶそうとして
『……避けろ…….ᐟ』
「……っ…….」
「……ガルルルル…….ᐟ」
「……べる…….ᐟ」
大きな体で動きまわり、毒の色素のブレスも吐く
「……ぅ……」
『……ファル…….ᐟ』
「…ダメだにるちゃん…このブレスは毒だ…吸えばしぬぞ…」
『……く……ᐟ』
「……っ……(…毒で体がまわらねえ…一体どうしたら…)」
悪魔は毒でまわらない相手の方に行くと片手で掴んで持ちあげて
『……ファル…….ᐟ』
「…しまった….ᐟ」
悪魔の手から逃げようと体捩るものの毒のせいで動く事もままならず
『……はやく…たすけねえと……ᐟ』
悪戦苦闘していたそのとき、またもや後方から何弾か弾が撃たれ掴んでいた手が離される
「…お2人とも…だいじょうぶですか….」
『…ヴァイオレット…』
「…オレたちの事も忘れないでください…」
「…アレッサンドロ…マイラ…なんで…、お前らがここに…」
「…貴方が1人で行くというので、にるさまにお伝えしたら…オレも行くと言って庭園とびだしてしまったんですよ…」
「…本当…世話が焼けますよ…」
「…お前ら…わるい…余計な心配…かけさせちまったな…」
『…さすが…オレとお前が育てた優秀な配下だ…文句は言えねえな…』
「……だな……」
「…後は我々に任せてください….ᐟ」
「…行くぞ….ᐟ」
「……ああ…….ᐟ」
「……はい…….ᐟ」
「゛ア.ᐟ.ᐟ」
「……….ᐟ…気をつけろ…攻撃してくるぞ….ᐟ」
「……マイラ…….ᐟ」
「……く…….ᐟ」
「…当たって….ᐟ」
…悪魔は左右にいる2人を手で払うも避けられヴァイオレットがライフルかまえると弾何発も放つ
「…グウウウウウ…ガアアアア…….ᐟ」
『…ヴァイオレット….ᐟ』
弾は悪魔に掠め、目つけられてしまえば飛んでいくも間一髪の所でファルズフが肩抱き寄せて避ける
「…怪我、してないか…」
「…ごめんなさいごめんなさい…私…仲間殺すなんてできません…」
「……殺すのではなく、生きたままみんなでかえるのですよ……」
「…ああ…ベルナエルさまはオレたちの大事な人なんだ…返してもらうぞ…」
「……で、でも……正気がないのにどうしたら……」
「……動きとめるだけでもいい……オレがべるをどうにかする……」
「…分かりました….ᐟ」
2人はそれぞれ所持している武器かまえると動く
「……グアアアア…….ᐟ」
「…うらあああああ….ᐟ」
…アレッサンドロが悪魔の頭目掛け飛び掛るとその武器で叩く…
「……マイラ…….ᐟ」
「……ああ…….ᐟ」
…相手の合図で刀かまえたマイラが近づくも、悪魔が大きな口開き、赤いなにかが放たれようとしていて
「……マイラ…….ᐟ」
呼びかけるもときにすでにおそく、放たれた火炎は相手を燃やしつくしてしまい
「……っ……」
『……マイラ…….ᐟ.ᐟ』
「…いい加減に…いい加減にしろ…べる….ᐟ」
「………….ᐟ.ᐟ」
『……ファル……』
…毒が消えていない体のまま走り悪魔の大きな体抱きしめる…
「…オレたちのなにが気に入らねえんだよ….ᐟオレなのか…オレが…お前の事1人にさせたからなのか……お前…あのときオレに言ってくれたよななんでいつも逃げるのかって.ᐟオレが臆病だからだよ.ᐟ本当は逃げたくて逃げたくて仕方ねえんだよ.ᐟ…でもな…オレはお前からは逃げねえ….ᐟお前がいねえと意味がねえんだよ.ᐟ悪魔のくせして1人で殻に籠って逃げるなんて…お前の方がずるいだろ…この、馬鹿野郎….ᐟ」
「……くだらん……貴様の言葉など通用するものか……」
「……ウ……ウウ……」
ペストは鼻でわらうも悪魔の瞳からは幾つもの滴が溢れ動きがとまる
「……べる……オレはお前の事愛してる…お前の主はオレだけだろ…悪魔のお前も好きだが、ありのままのお前でいてほしいんだ…」
「……め……なさ……ごめんなさい……ファル……」
悪魔の魔力が衰え、人間の姿になるとボロボロ泣き続けながら何度も謝り
「……オレの方こそ……さびしいおもいさせてごめんな……オレはお前の事も見てるから… ゛ 恋人 ゛として……」
「……ん……、」
にこと優しく微笑むと、優しく抱き締めて魔力使い果たしたのかそのまま眠に就く
「……チッ……」
「……ペスト…….ᐟ…お前…なんで生きてた……モアはどこにいる…」
舌打ちすると闇の渦の中に行こうとするも呼びとめられてしまい相手の方見る事なく夜空見上げ
「……さあな…………研究所捨てた野良犬の貴様に教える事はない……」
「……ペスト…….ᐟ」
『…………………………』
ペストは闇渦の中に消え消滅してしまい溜息つく
「……ファルズフさま……ベルナエルさまは……」
「…べるは悪魔になる魔力使いすぎてねているだけだ…本来悪魔は人間から姿変える事は禁忌なんだ…自分の寿命が減るからな…だがべるはその禁忌破り悪魔の姿に変えちまった…」
『……じゃあ……』
「……ああ……、寿命が短くなる……べるはいつどこでしんでもおかしくねえ……」
「……そ、そんな……」
「……悪魔と人間のあいだに生まれちまった宿命だな……」
「…………………………………」
…その話をしている最中、ボロボロのスーツで濡れたままのマイラが川の中からはいずり出てきた…
「……マイラ……」
「……無事でよかった……」
「…無事では、無いですよ…全く…スーツもボロボロです…」
『…でもあンとき受けてたよな…』
「……間一髪の所で避けて川に落ちたんですよ……スーツも焼けたので……」
「…この会社のスーツはよくないからな…」
「……はあ……さいあくだ……」
「…とりあえず引きあげるぞ…」
「……はい……」
「…かしこまりました…」
「……あ、あの…….ᐟ」
「……………どうした…ヴァイオレット…」
「……い、いえ……なんでも……」
「……………はやくしないとおいてくぞ…」
「…………………………………………」
みんなが川沿い歩く中、1人ぽつんと立ちつくしたままぎゅ、とライフル握り口紡ぎ見つめていた
庭園にかえり魔力つきた悪魔を部屋に運び様子見た後、自分の部屋行くために廊下歩く
『……ファル……』
「……にるちゃん……」
『…様子はどうだ…』
「…べるか……べるならねてるよ…魔力使いすぎたからな…恐く数日は目を覚まさない…」
『……そう……』
「……迷惑、かけたな……」
『…まだ…そんな事言うのかよ…オレはお前に迷惑かけてねえよ…』
「…でも…オレに殴られたときの腹の痛みはまだ癒えていないだろうに……オレのためにきてくれるなんて…本当にやさしいな……」
『……オレは優しくなんてねえよ……』
「…てれてんの……かわいい…ありがとう…にるちゃん…♡♡♡♡」
『…毒、まだ抜けて無いんだろ…解毒剤飲んで休めよ? 』
「……気付いてたか…まあ…まだ多少の毒はある……」
『…だろうな…はやくねろよ…』
「……ああ……、おやすみ……にる……」
こくと小さく頷くとお互い逆の方向に歩いていく
自分の部屋に行き解毒剤飲んでからベットで横になり眠につく
しばらくして音たてずに部屋のドアが開くと1人の人物が眠る相手の傍に行きライフルかまえる
「……ごめんなさい……ごめんなさい……これも…、「あの方」のためなんです……ここで死んでください……さようなら……」
ガチガチと震えた手でライフルかまえたままそう言うと、トリガーに指添えて引いた瞬間銃声が鳴り響く…
to be continued…