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    maimai_kizaki

    @maimai_kizaki

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    #あさきど
    rushOfBloodToTheHead

    3.あさきど妊娠パロのおまけストーリー

    ・初合わせ

    子どもが生まれてからの日頃のルーティンや定期検診に各所の手続き、それらが大方落ち着いた夏頃、俺は兄貴と子どもを連れてある場所を目指し、シマ内から離れた土地に足を運んでた。

    「ほんまにひっさしぶりやわぁ、ここ来るん」
    「そんなに来てなかったんですか?」
    「まぁな。ちっさい時はオトンが死んでもうた事を何か認めてまうみたいで嫌やったし、最後に来たのは高校出て、天王寺組の門叩く前やな」
    「それじゃあお父さん、だいぶびっくりするんとちゃいますか?」
    「そうやなぁ」

    それは城戸の兄貴のお父さんの、何年かぶりの墓参り(言うても最期がどうなったんかはわからんらしいから先祖代々の墓らしいが)。車を飛ばして数時間、朝に出発して日の出が浅かった空も気がつけば昼前、ようやく山道を抜けて辿りついた時には駐車場を確保するだけで難儀するほどやった。
    墓の立ってる場所は霊園のため、何とか車を停めてそこからまた長い園内の道のりを歩く事数十分、兄貴自体も記憶がまばらのようで、一つ一つ覚えてる道筋や目印を頼りに、1人ずつ名前を確かめながら道を進んだ。
    そうして何段かの石段を踏み越え、何人の参拝者とすれ違ったか分からへん。

    「潤ー、大丈夫かー?」
    「ええ、何とか。今この子めっちゃ寝てますわ」
    「この猛暑で眠りこけてるとかとんでもないタフネスやな」
    「ほんまに。さすが、俺らの子どもなだけありますわ」
    「脱水とかなる前にはよ見つけなな…お、あったでぇ」

    そう言われ、見上げた墓石には確かに兄貴と同じ苗字が刻まれてる。ようやく辿り着いた目的地。額から流れる汗を拭きながら、一先ず辿り着けた事で無事に安堵の息を吐く。

    今日訪れたのは他でもない、この子の顔合わせや。生きとったら紛れもない、お爺ちゃんやからな。
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