なんか幼い頃会ってた?みたいなやつ。マレレオ
煌びやかなシャンデリアが高い天井から吊るされており、眩い光で会場内を照らしている。
豪華な食事に、それに相応しい格好をした紳士淑女達。
今宵は、とある王国の貴族による舞踏会が開催されていた。
女子(おなご)たちは、我先にと王族や貴族の跡取りへと媚びへつらってお気に召されようとされている。指には、細い指が強調される大きな宝石の着いた指輪。首には、細いチェーンで編まれた、小ぶりのネックレス。
まるで、シンデレラのようにこの一夜だけのために己を着飾り、生涯の勝負に挑む。
舞踏会へ招待されたマレウスも、求婚される1人であった。
妖精族の末裔、茨の国の次期国王。魔法士としても世界でトップクラスである。狙われて当たり前だった。
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