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    ちゆき

    @chiyuki_84

    基本にょた 落書き.メモ程度です

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    ちゆき

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    D.S. 物語の終わり。曲の始まり。僕が奏でる音。これは血塗れの『皇帝』のお話。
     
     ふと目が覚める。見覚えのある天井がそこにはあった。昨年まで散々見たあの場所。我らの学び舎、夢ノ咲学院だ。何故学院にいるだろうか、記憶力はいい方な筈だが覚えていない。ふと窓の外を見てみると不思議な光景が見える。ここ、二階だ。二階は二学年のフロア、二学年に用事なんてあっただろうか?それに何だか、懐かしい感じがする。
    「あぁ!やっと見つけました!もう、こんなところで寝ちゃったら英智くんは簡単に身体壊しちゃしますよ?」
    「……………つむぎ。」
    「はい、青葉つむぎですよ〜。さては英智くん寝ぼけちゃってますね?」
     可笑しい。もしかしてこれがドッキリって奴かな?それならちゃんと合わせてあげなくては、僕も伊達にアイドルやってないからね。
    「うん、そうかも。ところでつむぎ、あの野暮ったい眼鏡はどこにやったんだい?」
    「えっ眼鏡ですか?英智くん寝ぼけてるだけじゃなくて熱とかあるんじゃないんですか?俺は眼鏡かけてませんよ〜。」
    「……えっ。」
    「えっ!?俺なんか変なこと言いました?」
    「え、いやそうじゃないんだけど……。えっと、つむぎ。質問してもいいかい?」
    「質問ですか?俺に答えられるものならなんでもどうぞ〜?」
    「ありがとう。それじゃあね、一つ聞くよ。——つむぎ、君は誰?」
     
     
    「やっぱり英智くんの質問は難しいですね〜。哲学ですか?」
    「まぁ一種の哲学に近いかな。どちらかと言えば心理学だけれど。」
    「え〜もしかしてまた何か企んでます?俺はいいですけど、日和くん達がなんて言いますかね……。」
     ……日和くん。ESアイドルビック3の一角、Edenのメンバー。巴財閥の次男で明るく我が儘。そして、かつてのfineの一員。今のつむぎの風貌、発言、それから状況。全てを加味して考えられることは……
    「あぁ、それよりも質問に答えなきゃですよね。俺は青葉つむぎ、夢ノ咲学院二年生で部活は手芸部。そして、英智くんと同じfineの一人、ですよ。一応!…………こんな感じでいいんですかね?」

     一年前の、抗争。地獄の再演だ。誰も望んでいないアンコールを。 
     
     そう思ってしまえば"そう"なるのは簡単だった。革命があり、星を探して、少しは変わったかと問われれば否とは言わない。だが、明確な肯定もしないだろう。答えは「わからない」が正解だ。つまり何が言いたいかというと僕の根本は変わってない、ということ。つむぎの話を聞いた限り、僕は今のところ体調が安定していて『五奇人』討伐に向けて動いているらしい。

    ここまで書いて気力を無くしたので一度うぷ なんでもいいから感想貰えると嬉しいかも
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    Replies from the creator

    ちゆき

    DONE
    怪物と青「こんにちは、あたしの怪物さん」
    そう言って隣の少女は無邪気に笑うのだ。


    夏真っ盛り。学生にとって至高の夏休みが終わり、今日から新学期だ。今年の夏休みも特に大きなこともなく平凡な時を過ごした。まあ、しいて言えばちょっと遠くに住む叔母さんが妊娠五か月目になったらしくあと半年もしないうちに従妹が増えると知らされたくらいだろうか。私のような人間がその子にとって親戚の中で一番年の近い子になってしまうのは少し申し訳ない。私という人間は、どうしても平々凡々としか言いようがなく特出したものをもたずにつまらない。ただなんとなく毎日を生きて、なんとなく勉強して、なんとなく友達付き合いをする。JKらしく部活のない放課後は意味もなくカラオケに行ってみたりだとか、ゲームセンターでほしくもないぬいぐるみを取ってみたりだとか、友達とプリクラを撮ったりだとか。友達は毎回「うちらめちゃくちゃ青春してんじゃん笑」とか「やっぱうちら三人が最強だわ笑」と言う。私はそれに「そだね~わかる笑」と返すだけ。そんなことは少しも思っていないが、口から勝手にそんな言葉が飛び交う。そんな努力も何もなく小さな嘘が積もってできた影のような存在。私はそんな私が決して嫌いではない。特に好きでもないが。それとなく年をとって、家庭を持って、死んでいけばそれで構わないではないか。私の人生に変質したものはいらない。毎日に代わり映えなんて必要ない、はずだったのだ。新学期一日目、転入生、時計の針がカチ、と動いた。
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