D.S. 物語の終わり。曲の始まり。僕が奏でる音。これは血塗れの『皇帝』のお話。
ふと目が覚める。見覚えのある天井がそこにはあった。昨年まで散々見たあの場所。我らの学び舎、夢ノ咲学院だ。何故学院にいるだろうか、記憶力はいい方な筈だが覚えていない。ふと窓の外を見てみると不思議な光景が見える。ここ、二階だ。二階は二学年のフロア、二学年に用事なんてあっただろうか?それに何だか、懐かしい感じがする。
「あぁ!やっと見つけました!もう、こんなところで寝ちゃったら英智くんは簡単に身体壊しちゃしますよ?」
「……………つむぎ。」
「はい、青葉つむぎですよ〜。さては英智くん寝ぼけちゃってますね?」
可笑しい。もしかしてこれがドッキリって奴かな?それならちゃんと合わせてあげなくては、僕も伊達にアイドルやってないからね。
「うん、そうかも。ところでつむぎ、あの野暮ったい眼鏡はどこにやったんだい?」
「えっ眼鏡ですか?英智くん寝ぼけてるだけじゃなくて熱とかあるんじゃないんですか?俺は眼鏡かけてませんよ〜。」
「……えっ。」
「えっ!?俺なんか変なこと言いました?」
「え、いやそうじゃないんだけど……。えっと、つむぎ。質問してもいいかい?」
「質問ですか?俺に答えられるものならなんでもどうぞ〜?」
「ありがとう。それじゃあね、一つ聞くよ。——つむぎ、君は誰?」
「やっぱり英智くんの質問は難しいですね〜。哲学ですか?」
「まぁ一種の哲学に近いかな。どちらかと言えば心理学だけれど。」
「え〜もしかしてまた何か企んでます?俺はいいですけど、日和くん達がなんて言いますかね……。」
……日和くん。ESアイドルビック3の一角、Edenのメンバー。巴財閥の次男で明るく我が儘。そして、かつてのfineの一員。今のつむぎの風貌、発言、それから状況。全てを加味して考えられることは……
「あぁ、それよりも質問に答えなきゃですよね。俺は青葉つむぎ、夢ノ咲学院二年生で部活は手芸部。そして、英智くんと同じfineの一人、ですよ。一応!…………こんな感じでいいんですかね?」
一年前の、抗争。地獄の再演だ。誰も望んでいないアンコールを。
そう思ってしまえば"そう"なるのは簡単だった。革命があり、星を探して、少しは変わったかと問われれば否とは言わない。だが、明確な肯定もしないだろう。答えは「わからない」が正解だ。つまり何が言いたいかというと僕の根本は変わってない、ということ。つむぎの話を聞いた限り、僕は今のところ体調が安定していて『五奇人』討伐に向けて動いているらしい。
ここまで書いて気力を無くしたので一度うぷ なんでもいいから感想貰えると嬉しいかも