初めてのお菓子作り「……い!…きて……!」
もう、だめだ。この薬を飲んで私も死ぬしか……
そう思ってた頃に誰かの、声が聞こえる。
「しっかりしろ!」
「この声……貴方、お姉ちゃんの……」
「そうだ。ここから出るぞ」
「無理よ、あいつらがいる限りそんなこと」
「あいつらはもう捕まった。ここにはこない」
「え?それってどういう……」
「いいから出るぞ」
「ちょっと……!」
それからライ──あとから赤井秀一だと教えられた──に連れられて、気づいたら2人で私の家で暮らすことになっていた。
組織はライ自身により警察に突き止められ崩壊したと本人から聞かされた。
あれから数年。
気持ちも落ち着いてきて、赤井さんと暮らすのにも慣れてきた。
お姉ちゃんのことを思い出したときや気が落ち込む時は彼が支えてくれている。
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