7戦目★ヒーローは都合良く助けに来るもので視界に広がるのは青い空と新緑の木々、そして削ぎ落ちた崖の断面。
「やっちゃったなーー……」
あちゃー…、と渇いた笑みを浮かべるピクは投げ飛ばされた大の字で寝転がったまま、パラパラと名残の残骸を落とす崖を見上げていた。
偶然が重なった不運だった。
踏み込んだ足元の崖が崩れ投げ出されたピクはそのまま崖の下に転げ落ちたのだ。崖の高さが数十メートルと比較的浅く、落ちた先の若葉がクッションとなってくれたお陰で大事は免れた事は不幸中の幸いである。
ピクは上体を起こし片膝を立て立ち上がろうと右足を生い茂った若葉についた。
「ぃっ……!!」
右足首を地面に着いた途端右足首に走った電撃の様な痛みにピクは顔を歪め、その場にぺたりとへたり込む。
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