さわりおおよそ3年は持つだろうと言われたそれは、長らくしないうちに3年が経った。
メンテナンスをこまめにし、ゆっくりと過ぎていく日々の中でまだ生きていられるのかと言う実感と、ゲームでいうボーナスタイムのようなものかと思いながら、セラフは九月になってもいまだに茹だるような暑さを残すこの日に口を開くことにした。
もう決心はついているものの、これがいつ終わるボーナスタイムなのかもセラフには判別も判断もつかないものだった。なのでゆっくりと、絡まった糸を解くように強く引っ張らないように言葉を選ぶことにした。
ひとえに、自身がした人助けによる決断が間違ってはいなかったこと。
そして、それによって起きる弊害に対する謝罪のような、そんな気持ちがふと湧いてきたのだ。
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