レオマレ海賊パロ本後編 一部分公開 船長室の扉を開いて入ってくるのは、自分を除けば本来の部屋の主である彼一人。
マレウスは眠ってはおらず、小さく点したランタンの灯りを頼りにベッドへと腰掛け物思いに耽っていた。
「……マレウス」
「ああ、戻ったか。……お帰り、レオナ」
華やかな東洋の装束は着ておらず、就寝時や、体の調子が芳しくない時に身に付けるガウン姿である。ベッドの脇へ、合わせの隙間からすらりと伸びる両足は依然として強固な鎖に絡め取られたままだ。
レオナはトリコーンとジュストコールを雑にテーブルへ放ると、そのまま気だるげにベッドへと腰を下ろした。
「寝てろっつったろ」
「すまない。……横にはなっていたが、お前が戻ってくる気配がして落ち着かなくてな」
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