『摩訶不思議の舞・猫』
元々一人でふらっと何処かへ行ってしまったりしていたから、そういう方向で苦労しそうだなと思っていた。テメノスさんが摩訶不思議の舞か何かで、猫にでもなってしまったとしたら。
猫の自由気ままな性格とか好奇心旺盛さとか足されたら、もう何処に行ってしまうか予測がつかない。姿を消したあの人を探して、僕は全力で街中を探し回る羽目になるのだろう。…滞在してる街から外に出てしまう可能性?必死に目をそらして考えないようにしてるんだ、思い出させないでくれ。
ともかく苦労するだろうなという覚悟はしてたから、心構えは出来ていた。けれど、こういう事態は想定していない。
「テ、テメノスさん、落ち着いて…。」
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