本当は甘えたいお兄ちゃんはとても忙しい
お父さんもお母さんも居ないから、私の学費と生活費を稼ぐ為に夜遅くに帰ってきて、朝早くに出ていく生活をしてた。
その時は怪我は少なかったけど、一緒住んでるのに顔を合わせる機会が無くてすごく寂しかった
でもハンター適正が発覚してからは、家にいる時間が増えて嬉しかった反面、命に関わる怪我が増えてどっちがよかったのか分からなくなった
不自然に歩く姿、朝着ていた服が洗濯籠に入ってなかった時、真夏なのに長袖を着ていたり…
短期間で何回見たのかもう覚えてない
何でもないから大丈夫と笑い、頭を撫でてくるお兄ちゃんの嘘に気付かないフリをするのが精一杯だった
だって頑張る理由が私とお母さんの事だったから
これ以上わがままを言って迷惑をかけられない
だから必死に勉強をして学費免除枠とお母さんの病気を解明する為にも医療関係の職に就くことを目指す…お兄ちゃんの怪我だって治療できるようになるけど、その頃には違う仕事についてって言えるかな