名前:ヤクモ
種族:人間
年齢:30代
職業:医者→調合師
好物:甘い物。特に飴
生命力:クマムシ並み
医者の家系に生まれる。
一族は皆名医なので、ヤクモもまた医者になるための教育を受けるが、生まれた瞬間から決められた自分の人生になんとなく違和感を感じていた。
ある日、参加した町の祭りで家で禁止されていたお菓子(お菓子や砂糖は毒だと教えられていた)を食べてその美味しさに感動し、家族の目を盗んでお菓子を食べたり、独学でお菓子について勉強を始める。
そして町の小さなお菓子屋に通い、雑用をしながら更にお菓子の知識やレシピを学ぶ。
しかし成績が伸び悩んでいることを怪しんだ両親に、ついにお菓子屋に通っていることがバレてしまった。
両親にきつく叱られたヤクモは卒業するまで、自宅と学校以外の場所に行くことを禁止され、読める本も医学書のみに制限されてしまう。
それでもパティシエの夢を諦めきれないヤクモは勉強の合間に、お菓子屋で学んだ知識などをこっそりノートに書き残してそれを見返していたが、ある日事件は起きてしまう。
町のお菓子屋は突然閉店を余儀なくされ、更にヤクモの部屋に入った両親が例のノートを発見し、燃やしてしまったのだ。
ヤクモは全寮制の学校に入れられ、卒業するまでそこから出ることは叶わなかった。
卒業後は医者としてとある病院に配属されるが、そこは昔から人間と魔物との激しい戦いが続く戦場であり、毎日多くの負傷者で溢れ返る野戦病院だった。
退院する者よりも命を落とす者の方が多い日々、誰一人救えない自身の無力さに精神を病んでしまったヤクモは、自ら調合した毒を飲んで自殺未遂を図るが、死にきれなかった。
その数日後、またしても多くの重傷者が運び込まれるが、その日は薬や物資が届かず、医者も患者も極限状態まで追い詰められていた。
そんな中、ヤクモは怪我に苦しむ患者に助けを求められた。
「この痛みを永久に消し去ってくれ、楽にさせてくれ」と。
彼はその願いを聞き入れ、残していた毒を患者に与え、望み通りに楽にしてやった。
苦しみから開放され、安らかな顔で息を引き取る患者の顔を見たヤクモは、希望する他の患者にも毒を与えた後に人知れず姿を消した。
以は薬を作る調合師に転職し、町外れの小さな薬屋に勤めるようになる。
しかし、彼が作る薬は毒性の強い物ばかりであり、更に患者を毒殺した(この世界では安楽死という概念がないので、患者の意志があったとしても罪になる)過去も周りに知られ、薬屋から解雇された。
そんな時に、実家の父が病に倒れ、危篤状態であることを知る。
すぐに実家に帰るが、両親は過去にヤクモに行った仕打ちに対する謝罪を一切せず、更に自分達がお菓子屋を閉店に追いやったことを悪怯れることなく告白したため、父には毒薬を、母には毒入りのお茶を飲ませてそれぞれ殺害。
家に火を放ち、それ以来二度と故郷に戻ることはなかった。
全ての呪縛から開放されてからは、故郷から遠く離れた土地で自ら調合した薬を売り、時に毒薬を用いて魔物退治をして生計を立てる。
そして禁止されていたお菓子作りを趣味として始め、充実した日々を過ごしている。
【トカゲの王との関係】
薬草を採りに山に入ったところ、ヌシであるトカゲの王に襲われ、捕らえられた。
この時に呪いを受けており、王から逃げようとすると激しい頭痛など体に様々な異常が現れ、最悪の場合死に至ると言う。
このせいで、ヤクモは一生トカゲの王から離れられなくなった。
しかし服従する気は絶対にないので、死ぬ時は王を殺してから死ぬと決めている。
ここまで書いたけど、魔王本では重すぎて使えない設定なのでここに置いとく。