SEXY NIGHTS FEVER0日目
「テラさん、ポリネシアンセックスってご存知ですか?」
「……え、何。幻聴?」
「幻聴じゃありません、テラさん。ポリネシアンセックスです」
にこにこと問いかけてくる恋人――天彦の言葉に、テラは思いきり顔を顰めて応戦した。なんだそのポリネシアンセックスとやらは。聞いたことのない単語だったが、この爽やかな朝に相応しくないものであることだけは、はっきりとわかった。
「知らないし、知りたくもない。絶対ろくでもないじゃん」
にべもなくあしらうと、天彦は驚愕の表情を浮かべる。
「そんなことはありません!」
珍しく語気を強めて否定してきた天彦に、テラは面食らった。さすが世界セクシー大使、性に関することとなるとこうも真剣になるのか。思わず感心してしまったが、続いた言葉の羅列はテラにとって実にろくでもないものであった。
5770