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    kld1ap

    @kld1ap
    煩悩の塊乗っけていきます()

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    #JーD地区1番
    #ZSタウン
    #緑屋根の下で

    七夕ゾサ夫婦です

    3.二人の星「今日は、うんと綺麗に星が見えるんだってさ。」

    もう日が照りつけ、気の早いセミ達が鳴く朝。
    二人で囲んだ食卓、向かいに座るきんいろが嬉しそうに話す。
    後ろでついているテレビで天気予報をしているのを見ているのだろう。
    サンジは悪阻に伴う体調不良も随分良くなった様子で、まだ本調子とは行かないものの薔薇色の頬が覗いている。

    「そうか。」
    「なんだよ、もうちょっと嬉しそうにしろよ!あ、バターいる?」
    「ん。」
    バターナイフで塗りつけると、きつね色のトーストに薄黄色が溶けていく。

    「ほい。はちみつは?」
    「…いる。」
    「めずらしいな。
    大サービスだ、皿出せ。おれがかけてやる。」

    バターが滲む表面にこの男に似た色がトロリと落ち、やがてバターと一緒になっていく。

    無意識か、ペロリと出た舌がちょっと間抜けだが、可愛らしい。

    子供が出来ようが、5年も一緒に暮らしていようが、まだ新婚の夫婦と言って差し支えの無い二人だ。
    出来たぞ、食え!とニカリと笑うサンジの顔でさえ、ゾロの分厚い胸筋の下の心臓が柄にもなくきゅん、となった。

    いただきます、と二人で告げて。

    カリ、と小気味良い音と染み出すバター。
    後を追うようにトーストのふわりとした歯触り、はちみつとバターのあまじょっぱさが広がる。

    はちみつバタートーストなんて自分でも作れるのに、サンジの手が加わるとなんだって一層おいしく感じる。
    そう思う自分にも頬がにやけそうになるのを今も我慢している有り様。
    そんな幸せな旦那様の頭にさっきの言葉が引っ掛かる。

    「…そういや七夕っていやぁ今日じゃねぇか。」
    「そうだよ、だからキョーミ無ェ様子だったから、もう少し嬉しそうにしろよって話!!!」

    向かいでトーストをかじりながら器用に頬をむくれされているサンジにおもむろに悪ィと謝る。
    忘れていた。七夕は二人の二年目結婚記念日で、二人の誕生日の真ん中の日なのだ。
    ゾロは七夕といっても、いつもとなりにいるサンジしか見ていない為、星=七夕と、結婚記念日がイマイチ繋がっていない。
    それはさておき。

    「今晩、どうするんだ?…今年は酒盛りは出来ねぇし…。」
    「てめーはホント酒ばっかだな、マリモちゃん。
    …つってもそーだな、夕飯終わったら商店街まで一緒にデートってのはどうだ?」

    ちょっと照れたように発される提案。

    毎年一緒に酒を飲んでその流れでヤるという毎年の定番は今年はどっちも出来ない。
    酒は当然ダメだが、ヤるのもまだサンジの体調が安定しないうちは絶対ダメだと掛かり付け医に口酸っぱく言われている。

    ならば今年はのんびり二人で一緒に星を眺めるのが一番だ。
    そう思い、良いんじゃねえか、と返す。

    「ただ、お前の体調が悪くなったりしたら行かねぇ。今日は昼間大人しくしてろよ。」
    「わぁったよ、そんな心配すんなって!!!」
    うれしそうな、ちょっと嫌そうな、照れた様な複雑な顔をしてそう言う。

    「仕事、終ったらちゃんと休んでるから。」

    サンジはクーチューブを休業することにする、とこの間相談された。

    料理系のクーチューバーのサンジは、妊娠に伴って悪阻や嗅覚味覚がはっきりしないなどの症状で随分苦しんだのが効いたらしい。
    休んでくれるのは安心したが、そもそも、サンジの人生設計の予定にない妊娠をさせたという自覚はある。
    孕む方にこうやって負担がかかるとは。プロポーズ当時、考えもせず「ガキが欲しい」と言ったのは自分だ。

    生き甲斐を取り上げた様で悪いことをしたような負い目もあって、相談された際、休むのが嫌なら続けたら、とも言えず「そうか」と返して、相談にもならずおわらせてしまった。

    「おれが妊娠してる、っては言えないからさ、『家族が増えることになりました。暫くお休みした後、不定期投稿になります。』って。もう少し編集したらアップするだけだから。」

    心配すんな、とにこやかに言われて余計その時の記憶が戻って来る。
    微塵も、サンジ本人はそんな風に思ってないのが表情からも伝わって来るが、らしくなく心にプスンと穴を開けたような心地だ。
    思考を振り払うように、ゾロはトーストの最後の一欠片を口に突っ込んだ。

    ***

    「これでアップ完了…っと!おわり!!!」
    ばふ、とソファにもたれ掛かる。

    暫くすると自分の『SANちゃんねる』に新しく更新された画面が出てきた。

    トップには『いつも見てくれている皆様へ大事なお知らせ』
    と記された動画。
    再生すると自分の首から下、動画用のピンクのDOSKOI PANDAエプロンが映る。

    『美しいマドモアゼル、あなたのサンちゃんがやってきました!ついでにクソ野郎共にも。』

    いつもの口上からどんどん再生が進んでいくのをぼうっと眺める。
    基本首から下しか写さないスタイルで動画を配信しているが、たまに顔が映りこんでしまうので、眉毛をなんとなく隠すヘアスタイルで配信している。(…別に写った顔を消す方法がわからないわけではない、決して。面倒臭いだけだ。)
    身バレすると面倒なことになりかねないので眉毛を隠すようになったな…。と思い出しているうちに、動画は今回の主題、お知らせに入っていく。

    『…で、すいません見てくれている素敵なレディ達。
    この度、我が家に新しい命がやって来て、少々てんやわんやしております。
    万が一も考慮しまして、ご対面できる日までほぼ休止、生まれてからも我々が慣れるまで不定期更新となりそうです。

    ご対面の予定は…』

    ここまで動画の不具合もなく、終わりへと近づいていく。
    最後のチャンネル登録画面になり、動画が終了した。

    ふ、と一息つく。

    ゆっくりお腹を擦り、声をかける。
    「へへっ…これで、お前とお前のとーちゃんのことだけ考える時間が増えるな。」

    まだ耳が完全に発達していないので、聞こえてはいないかも知れないが、まずは一番にこの子に報告する。
    ゆっくり育つんだぞーなんて声をかけながら、目を閉じる。

    最近自分のクーチューブチャンネルは右肩上がりで調子が良かったのだが、趣味のようなものでもあるのでここできっぱり休めて良かったのかもしれない。
    ただでさえ調子が万全でない上、お腹の子が生まれたら暫くは付きっきりで世話しなくてはならなくなるだろう。
    ただすっぱりとチャンネル登録してくれているファンに情報が入らないのもどうしたものか。

    うんうんと腹部をさすりながら考える。

    どれくらいそうしていただろうか。

    「ん…?」

    かすかに、音にも表現できないぐらいだが、動いた気配がした。
    胎児の動きがちゃんとわかるようになるのはまだ少し先の筈なのに感じた、小さな小さな。

    勘違いじゃないかと胎児のいる辺りにまた手を滑らせる。
    暫くすると、手ではわからないが、胎の中で感じるほんの少し震えるようなそれ。

    「はは…気の早いやつだなおまえは…。」

    まなじりがほんの少し、濡れた気がして手をやる。
    ちゃんとわかる胎動ももう少し先の筈だ。
    撫でる掌に答えるようにゆらゆらと手を動かしているのだろうか。

    ゾロに早く伝えたくてたまらない。だが、ぐっと携帯に伸びる手を気持ちで抑える。
    ─今日、星の中を歩く時まで秘密にしよう。
    そう決めて、暫く待ち遠しくてたまらない気持ちに浸っていた。

    ***

    夕日に沈む住宅街に、小さくツクツクボウシの鳴き声が響く。
    新居のドアを壊す勢いで息を切らしながら帰って来たゾロに、急ぎすぎと出迎えた最愛が笑いかける。

    空は晴れているがまだ一番星も出ていない。
    『さっさと帰んなさい、そわそわしちゃって。』
    そう、ナミに呆れられながら見送られたと言うと黄色い頭が、小刻みに震えてひーひー呻き出した。

    「そんなっ、ナミさんにわかるくらい、そわそわしてたのかよ、おまえっ、くっ、ふふ、はーっ!」

    急いで帰って来て上気している熱が暫くさめそうにない。
    コノヤロ、と思いつつ、息が吸えているのか心配になるほど笑う相手の温かくなった頬に手をやる。

    つん、と指先があたると、伸ばした腕に手がふわりと添えられる。
    先ほどの大笑いから一転、ぞろ、と名を呼びへにゃりと微笑むツラ。

    「へへっ。よし、よし。そんなにおれにあいたかったんでちゅねーゾロ君。」
    「…ガキ扱いかよ。」
    「うるせぇ、おれだってお前が帰ってくるの待ち遠しかったんだよばか。」

    笑って温まった頬がさらに熱を持ち、ニカリと笑みの形を作る。

    笑顔だけでこんなにコロコロ表情を変えるコイツが可愛くないわけがない。

    「わぷ。」

    胸に埋めるように小さい頭をぎゅっと抱きすくめる。かわいいかわいい最愛がそのうち腕の中でバタバタもがきだした。

    「ばか!体制キツいし、苦しいわ!それに汗クセェ!!!~~~ッ、ってか玄関でイチャイチャしてる場合じゃねぇ!!テメェまず風呂入ってこい!!」

    あれよあれよという間に、ご丁寧に靴を脱がされ襟首をひっつかまれ、風呂場に放り込まれた。

    「服は用意してあるから!ちゃんとキレイさっぱりにしてこい!」
    おれは晩飯の用意してるから、と最後に残しパタパタという足音が遠ざかっていく。

    …出会ってからちっとも変わらない、嵐のようなかわいい妻(?)である。
    そういや、アイツの家に初めて上がったときも風呂場に放り込まれたような。
    昔の記憶を辿りながら、朝アイツが結んでくれたネクタイに手をかけた。

    ***

    「~♪」
    今日の夕飯は冷やし中華、昼暑かったのでさっぱりしたメニューで決まりだ。
    そろそろゾロも風呂からあがってくる頃合いか。
    きゅうりを刻んでいると間もなくダイニングの扉が開いた。
    「お、おかえり。」
    「ただいま。もう作りおわっちまいそうだな。」
    せっけんのにおいをさせて若葉色が手元を覗き込んでくる。
    ちゃんと隅々まで洗ってきたようだ。
    最後のいっぺんを切り終わり、顔の隣の頬へ良くできましたのキスをする。
    「今日は冷やし中華だから基本刻むだけだもん。錦糸玉子は昼に用意してたし。」
    にっかり笑いかけると、ゾロがそーかよと微笑み返す。
    我がダンナ様ながらこういうところがかっこ良くってドキドキする。
    麺はゾロが茹でると言うので任せることにした。
    水を張った鍋がクン、とコンロで鳴る。
    二人キッチンに並んで夕飯を作る時間はサンジにとってとても特別な時間になっていた。
    機嫌良く、ぱつんとハリの良いトマトに包丁を入れる。
    あっという間にくし切りにしてしまってまな板を片付けてしまう。
    自分の仕事は後盛り付けだけだ。

    「タレはどうする?ゴマか、すっぱいの。」
    「任せる。」
    「あいよ。」

    繊細なガラス皿を取り出し、タレを作る。
    おまかせなら、両方すっぱい中華ダレにしてしまおう。

    ─以前ならおまかせと返されてもそれじゃダメだと突っぱねていた。自覚のないほどだが、ちょっとずつゾロの甘やかしが効いてきたようだ。

    音程のズレた鼻歌を歌いながら、食卓へと具材や食器を移動する。
    たれの入った皿はそのままの場所で、麺を盛り付けるのを待ち遠しげにしていた。

    湯気の立ち上る鍋に真剣そのもので向かうゾロをかわいいものを見る目でまじまじと見つめていると、やがて冷水で〆てタレの纏った中華麺が運ばれてくる。

    「お前、量はこれで良いか?全部食えるか?」
    「ん。大丈夫。」

    そんな会話をしながら、具材をのせていく。
    きゅうり、ハム、錦糸玉子にトマト。最後に紅しょうがとカラシ。

    洗い物は水に浸けて、伸びないうちにいただきますを言い合った。

    ***

    「おー!星見えるじゃん!!ほら天の川!」
    「おい…はしゃいでコケるなよ。」
    「手繋いでるし、いざとなったら受け止めてくれんだろダンナ様?」
    「…。」
    夕飯も食べ終わった頃にはもうすっかり日も沈んで、空に星が踊っていた。これから曇りの予報だからか端々に雲の影が見えるが、まだ天の川は綺麗に瞬いていた。

    最近具合が悪く外に出ていなかったサンジは、気持ちよさげに夜風に髪を靡かせる。
    買い出しも暫くゾロの仕事で商品を直で見たいサンジに映像電話しながら買い物をしていたのもつい一昨日のことだ。
    そろそろ買い出しに自分で行きたいから一緒に行こうと話し合って、今日まずはデートも兼ねて商店街まで歩こうという所まで漕ぎ着けたのだ。

    出発直前まで、体調は云々言ってたゾロの手を引いて外に出たのがついさっき。
    手を繋いで二人ぴったり寄り添って、空を眺めながらのんびり住宅街を抜けていく。長くて短いようなまでの道のり、人目はほぼ無く、例えすれ違う人も窓から顔を出す人も、皆二人を気にも止めない。

    「…なあ、ゾロ、おれ今すっごくしあわせだ。」

    星の光を弾く小さな頭がゾロに寄りかかり、しばし立ち止まる。
    路肩に寄り、痩身を引き寄せると肩口に懐いて見せた。

    「お休みのお知らせしたら皆から応援されたんだ。元気な赤ちゃん生まれますように、とか、ゆっくり休んでね、って。」

    相手の素っ気ないような相づちにも構わず言葉が続く。


    「今、ゾロとあかちゃんだけしかここにいないのに、すごくしあわせ。」


    そう、口にしたサンジの破顔した様はゾロの心臓をキュウ、と締め付けた。
    思わず胸に金色を掻き抱く。夕方の抱擁よりもずっと力強く。

    「ぞろ…?」
    「おれは、」

    耳元で不思議そうに名を呼ぶテノール。
    言葉を巧く紡げずにいるおれの様子を静かに待っている。

    「…おれは、お前の、コックの人生を無理強いして崩したんじゃ無いかって…1日考えてた。」

    ざわめく気配。密着した皮膚から届く鼓動が、ふと離れてぬるい空気が流れる。
    一瞬の出来事だった。

    肩に触れる骨張った手。触れるだけの軽やかな口づけ。
    驚いたゾロに構わず唇を重ねて、そして今度はサンジがぎゅうと広い背中ごと抱き締める。

    「そんなことない。おれも、いつかぞろのあかちゃん欲しいって、思ってたもん。」

    ─だから、大丈夫。ゾロがくれた願い事で、今どうにかなってしまいそうなほど、しあわせ。

    こんなのいつぶりだろうか。悔しい訳でも悲しい訳でも無く、目がこうも熱くなるのは。

    「へへ、ヒデェ面…。かわいいのな、お前。」
    「うるせぇ。」
    「ふふ、かわいい。」

    いつの間にかサンジは自分の日に焼けた頬を擦りながら、愛おしげにこちらを見つめていた。
    そしてまた口付けを贈り、手をぎゅっと握り返して「行こ?」と先導する。
    サンジが先に歩く後を、目を擦り足並みを少しずつ揃える。
    暫く二人は無言でいたが、その沈黙は決して重苦しいものではなかった。

    時折おかしな方向へ進もうとするゾロを、自分の方へ引き寄せて歩く。
    遠くの方で、七夕イベントでにぎわう商店街の明かりが見えてきた。
    パッとこちらを振り向いて、光の方を指さして見せる。
    逆光の筈なのに笑った顔がやけに明るく見えた。

    ***

    「おれ今日考えてたんだ、仕事のこと。それでさ、ワンスタはじめてみようかなって。」

    アーケードのど真ん中。大きな笹の葉が人々が触れる度さらさらと音を立てる。
    さっきサンジがあーだこうだ言いながら撮っていた、イベント特典だかの給食に出ていた七夕ゼリーがスマホ画面に写し出される。
    遠い給食の記憶は頭の片隅に追いやられていたが、確かにこんなゼリーがでていたかもしれない。

    「家で普通に作る料理の写真とか、外食の写真とか。休んでる間でもこういう投稿ならできるだろ?」

    スワイプする編集画面にはゼリーの他に、夕飯の冷やし中華の写真が映る画面を見ながらサンジは、顔が柔らかく笑みを浮かべている。

    「良いと思うぜ。
    今までやってきたことからいきなり離れたくねぇんだろ?
    ファンも安心するだろうが、でも無茶だけすんなよ。」

    「わぁってるって、写真出すだけならなんも無茶になんねぇし!!そんなにしんぱいしょーだったかおめー?」
    あはは、とわかったのかわかってないのか。
    真っ青な空のように笑っている顔が眩しい。

    腹を割って話してから、サンジがすごく幸せだと今までもずっと表情に出していたのかとゾロは気付く。

    ふと何か思い出したのか、1拍おいていたずらするガキのような顔で耳を貸せと言ってくる。

    コロコロ変わる笑い顔に素直に顔を寄せる。
    辺りはイベントを楽しんでおり、賑やかで誰もこちらを見てはいない。

    ─お腹で赤ちゃん動いたんだ。ほんとちょっとだけ、もぞもぞ、って。まだもうちょっとおっきくなんねぇとわかんねぇけど─

    籠った声の密やかな報告。
    バッと隣を見返せばきょとんとしたような幼い表情。

    ほんとか、なんて声も出せないまま、ゾロはサンジの腰を引き寄せる。
    そっと彼の腹部に手を当てる。
    触るとわかる程度だが腹筋の下、ほんの少しまあるく張った下腹部。
    赤ん坊がちゃんと育っている証拠だ。

    「ばか、まだもう少し大きくならねぇとわからない、って今言ったろ!」
    「はは、ワリィワリィ。
    そうか、…楽しみだな。わかるくらい動いたら、教えろよ。」
    「…そんなに楽しみかよ。」
    「…ああ。」

    天井ガラス越しに天の川を泳ぐ笹の葉の下で恥ずかしさも忘れて、幸せな二人は笑いながら向かい合い、温かい額ををくっつけてぎゅっと手をつなぐ。

    二人の左手の薬指には、この日にだけ現れる銀色の星がまたたいていた。
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