・「テンシ」
能力の使用、武器の生成、空中浮遊が可能な人間。それらを行うと頭上に輪っかが浮び上がることからそう呼ばれる。それ以外は普通の人間とそんなに変わらない。テンシの人数はあまり多くない。

テンシには、天性型テンシと変異型テンシが存在している。天性型テンシは生まれつきテンシだったものを、変異型テンシは成長の途中でテンシになったものを指す。
ちなみに見分ける方法は、頭上の輪っかの色が黒か白かのみ。黒の場合は天性型で、白の場合は変異型となっている。

テンシは未成年しかならない為か、「テンシは成人した瞬間死ぬ」という噂が流れていたりいなかったりする。
普通の人間がテンシになる理由は、「天使のエキス」（血液）が体内に存在しており、それらが成長に影響を及ぼしているから。（存在していてもテンシにならないケースもある、特に大人。）

しかし、テンシが持つ能力を使って人間を傷つけるテンシが現れるようになったことで（夜ひより）、多くの人からテンシは危険な存在であると認識されており、テンシを殺すための組織も作られているが…。
テンシ殺しや、後述する化け物を殺す為に作られた、テンシのみが所属することのできる「HEAVEN（ヘブン）」という組織も存在している。だが、その存在がむしろ一般人からのテンシに対しての恐怖心を高めてしまっている。



・「テンシ」が発生した理由
神のミスでとある天使を地上に落としてしまい、羽もない天使は人間に紛れて地上で生活することになる。しかし、地上での生活にもすっかり慣れていた時、バラクは人間でないことがバレてしまう。そして色々あった末、最終的には「天使のエキス」（と言う名の血液）の材料に使われてしまった。

そんな天使のエキスを生後間もない赤子や未成年の子供に投与して作られたのが「テンシ」。
しかし、天使のエキスは貴重なもので、あまり量は多くなかった（バラクの血からしか取れてないから）為、テンシの数は少ない。

テンシたちは、自分たちを匿うために「HEAVEN」というグループを作ったが、最近は「化け物」のせいで目的が変わってきている。


・天使
人型の天使は幼い子供のような見た目をしており、その代わりに知能が高く年齢を重ねるのが早い。
天使としての格が高いほど人から離れた見た目になるが、人の見た目になることはできる。
人間と天使の子供を産むのは、見た目だけ見れば非合法だけど、年齢的に考えれば合法。（つまりひよりの父はｼｮﾀｼﾞｼﾞｲってことだよ！！ヤッタネ！！！）



・「テンシ」の力
空中浮遊は一定時間のみ可能。その時間は人によって異なる。時間が経つにつれ輪っかが消えていくため、それで残りの時間が何となくわかる。ちなみに、輪っかはゲームで言うMPのようなもの。休んだり、血を飲むことで復活する。輪っかが全部消えて浮遊できなくなると、一瞬止まってあとは落ちていく。

能力は一人一人持っている能力が違い、テンシであれば天性型、変異型問わず一人につき一つだけ能力を有することが出来る。

テンシの武器は、血液を凝固させ、その形を変化させて生成する為、血を出さなくてはならない。その為に自傷行為をしているテンシは多い。血の量があまりにも少ないと弱い武器すら生成できず、逆に言えば、血の量が多ければ多いほど強い武器を生成することができる。ちなみに、テンシが生成した武器は、他のテンシも使うことができるため、必ずしも自分の血液で作った武器を使わなければいけないわけではない。

これらの力を使いすぎると寿命が縮んだり、精神が崩壊したりする。天使とのハーフなので通常の人間より寿命は長いが、油断していると二度と目を覚まさなくなってしまうので注意が必要。



・化け物と幻覚
いつからか、異形のなにかが街を徘徊するようになった。そいつらはテンシを見つけても攻撃したりしなかったりする。喋っているような気がするけど、なんと言ってるかはわからない。シンプル且つわかりやすい為、HEAVEN内では化け物と呼んでいる。
だが実は、その正体は全部人間である。とはいえ、人類全員が化け物に見える訳ではない。でも、テンシAが化け物に見えている人間がテンシBには人間に見えている、というような矛盾が発生することもある。

天使のエキスは、少年少女たちに強大な力を授ける。しかし、決していいことばかりではない。力が与えられる代わりに身体に負荷がかかり、見えないはずのものが見えたり、耳鳴りが止まらなくなったりと様々。特に幻覚はテンシ全員に見えており、症状が重いとテンシ以外の全員が化け物に見えたりする。人間がほとんどいない世界で、少年少女たちは人間を狩り続ける。