思わず天を仰いだ。真っ白なシーツの上に影が落ちる。
衝動的だった。誰かを押し倒したことなんてなかったし、それが可愛くて大好きな恋人だったら尚更緊張してしまって、手に触れるだけで汗をかいてしまうほどだったのに。
色の違う両目がめいいっぱい見開かれたまま俺を貫く。どこまでも可愛い彼に心拍数は上がるばかりで、この状況にじわじわと顔が火照っている自覚があるけれど、それ以上に今は、触れたいという気持ちが強すぎて。
「アルバーン…」
「さ、さにぃっ!待って待って」
「んむ」
本能のまま唇を合わせようとしたら、両手の掌で押さえられる。拒否されたことに悲しくなってしまって眉を下げれば、慌てて彼は言葉を重ねた。
「ごめんサニー、キスが嫌なわけじゃなくて」
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